ホームページ改善で重要なのは、AI向けのキーワードを増やすことではありません。顧客が業者を選ぶときに知りたい条件を、確認できる具体的な情報として掲載することです。
前回の記事「不用品回収業者のAI検索対策|推薦されないホームページの5つの特徴と改善法」では、AIが自社の強みを判断するために必要な情報を解説しました。今回は続編として、ChatGPTに入力される質問を具体例に、ホームページに何をどう書けばよいのかを、文例つきで紹介します。
ChatGPTやGeminiで不用品回収業者を探す人は、こんな質問をしている
ChatGPTやGeminiなどの生成AIで業者を探すとき、地域や品目だけでなく、料金や安心感、希望する対応まで具体的に伝える方法が考えられます。キーワードを並べて探すのがこれまでのGoogle検索だとすれば、AIは「友人に『いい業者さん知らない?』と相談する」感覚に近いかもしれません。ただし、その友人は、ホームページに書かれていないことは教えてくれません。
例えば、次のような質問が考えられます。
1. 地域と回収品目から探す
検索語句の例
2. 料金やコストパフォーマンスを重視して探す
検索語句の例
3. 女性の一人暮らしでも安心できる業者を探す
検索語句の例
これらは利用場面を想定した検索語句の例であり、実際の利用者が必ずこのように質問するという意味ではありません。また、AIが提示する業者や回答の正確性は、掲載情報や参照できる情報源によって異なります。
【実例】ChatGPTに聞くと、どんな業者が紹介されたのか
結論として、ChatGPTは公式サイトなどで確認できた情報をもとに、業者を比較していました。実際に試した結果を紹介します。
検証の条件
| 検証日 | 2026年10月21日 |
|---|---|
| 使用したAI | ChatGPT(GPT-5 バージョン1.2026.062) |
| 入力した質問 | 熊谷市で、女性の一人暮らしでも安心して依頼できる不用品回収業者を探しています。女性スタッフに来てもらえるか、近所に目立たないように作業してもらえるか、料金が明確かどうかを重視しています。こうした条件を確認できる業者を教えてください。 |
※同じ質問をしても、日時や環境によって結果は変わる場合があります。あくまで一例としてご覧ください。
① ChatGPTは、質問を「3つの条件」に分解した

1. 女性スタッフの対応:女性スタッフの同行・指名ができるか。
2. プライバシーへの配慮:社名のない車両、静かな搬出、近隣に目立たない作業が可能か。
3. 料金の透明性:事前見積もりがあり、追加料金の条件が明確か。
公式サイトなどで確認できた内容をもとに、特に条件に合う業者を紹介します
ChatGPTは、質問を3つの条件に分けたうえで、公式サイトなどで確認できた内容をもとに業者を選ぶと説明しています。
② 紹介された業者の説明は、具体的だった

女性スタッフとプライバシーを最優先する方におすすめ
・希望に応じて女性スタッフが同行
・女性スタッフ同行による追加料金なし
・ダンボールや布で不用品を包んで搬出
・玄関先での荷下ろしを避ける作業計画
・近所に目立たない作業への配慮
大型家具の搬出には男性スタッフが担当する場合があります。料金は作業量によって異なるため、事前に総額の見積もりを取ることをおすすめします。
「追加料金なし」「布で包んで搬出」など、対応内容が具体的な言葉で説明されています。また、男性スタッフが担当する場合があるという、できないことにも触れられていました。
③ 比較表では、確認できない項目が「要確認」になった

| 業者 | 女性スタッフ | 目立たない作業 | 料金の明確さ |
|---|---|---|---|
| 業者A | ◎同行可能 | ◎搬出方法に配慮 | ○見積り確認 |
| 業者B | △要確認 | ◎無地車両・静音作業 | ◎追加請求なし |
| 業者C | ○在籍 | ○プライバシー配慮 | ◎追加請求なし |
| 業者D | ◎女性客に対応 | △要確認 | ○料金体系公開 |
| 業者E | ○同行可能 | ○近隣への配慮 | ○基本料金公開 |
ChatGPTの回答より転記。「◎」は希望条件に関する具体的な案内が確認できたもの、「○」は対応方針などが確認できたものです。実際の作業日に対応できるかを保証する評価ではありません。なお、この評価はChatGPTによるものであり、各社の実際の対応を当社が確認したものではありません。
「△ 要確認」は、情報が確認できなかった項目です。サイトに書かれていないことは、AIも評価しようがありません。
この結果から言えること
この1回の検証だけで、掲載内容と推薦の因果関係は断定できません。それでも、次のことが分かりました。
- ChatGPTは、質問の条件ごとに、サイトで確認できる情報を探している
- 具体的に書かれた情報は、説明にそのまま使われているように見えた
- 書かれていない項目は「要確認」になり、比較の中で判断材料が不足する
お客様の質問に答える情報がサイトになければ、AIも「要確認」としか言えません。いくら腕のいい営業マンでも、資料が空っぽでは紹介のしようがない、ということです。
では、ホームページには具体的に何をどう書けばよいのでしょうか。次の章で、5つの情報を文例つきで見ていきましょう。
ホームページに載せたい5つの情報【文例つき】
載せたい情報は、次の5つです。それぞれ、よくある書き方(Before)と、判断材料が伝わる書き方(After)を並べました。
1. 女性スタッフの対応条件
「対応可能」の一言ではなく、対応できる地域・作業内容・予約方法まで書きます。
女性スタッフも対応可能です。安心してご依頼ください。
ご予約時に「女性スタッフ希望」とお伝えください。〇〇市・△△市の訪問見積もりと、〇〇の回収作業に女性スタッフが同行します。スタッフの空き状況によっては、ご希望日にお応えできない場合があります。その際は事前にご連絡します。
2. プライバシーへの配慮
実際に行っている取り組みだけを、具体的に書きます。「絶対に目立たない」のような断定は、守れない約束になるので避けましょう。
プライバシーにも配慮しております。
社名の入っていない車両でのお伺いにも対応します(事前にご相談ください)。作業中の写真は、ご依頼者様の同意なく掲載しません。お預かりした個人情報は、見積もり・回収の連絡以外には使用しません。
3. 料金の目安と追加費用の条件
料金プランに加えて、追加費用が発生する条件まで書きます。値札のないお店には入りづらいのと同じで、追加料金の条件が見えない業者には依頼しにくいものです。
軽トラック積み放題 〇〇円〜。追加料金なしの明朗会計です。
軽トラック1台分:〇〇円〜〇〇円(税込)。次の場合は追加費用がかかります。①エレベーターなしで3階以上の搬出:1フロアにつき〇〇円 ②エアコン・冷蔵庫など家電リサイクル対象品:リサイクル料金+運搬料。お見積もり後に、見積もり内容から追加費用が発生する場合は、作業前に必ずご説明し、ご了承をいただいてから進めます。
4. 信頼性を判断できる事業者情報
会社概要・所在地・連絡先・対応地域・必要な許可を、確認できる事実として書きます。
信頼と実績の〇〇サービス。丁寧な対応をお約束します。
〇〇サービス株式会社/所在地:〇〇県〇〇市〇〇/電話:〇〇/対応地域:〇〇市・△△市・□□町/許可:〇〇市 一般廃棄物収集運搬業許可(許可番号〇〇、有効期限〇〇)※実際の許可・登録の内容に合わせて記載してください。
「安心・丁寧・低価格」の三点セットは、求人の「アットホームな職場です」と同じで、それだけでは確認のしようがありません。数字・条件・番号など、確かめられる情報に置き換えましょう。
5. 実際の作業事例
回収品目・作業内容・料金・作業時間をセットで載せます。掲載の際は、利用者のプライバシーに配慮し、写真や事例を公開することへの同意を必ず得てください。
お客様の声:「親切でした!」(〇〇市 女性)
【ワンルームの引っ越し前の不用品回収】回収品目:ベッド、冷蔵庫、洗濯機、衣類ケース/作業時間:約〇分/料金:〇〇円(税込)/ご依頼の理由:女性スタッフの同行を希望/掲載についてご本人の同意済み。
AIに伝わるホームページにする3つのポイント
ChatGPTやGeminiなどのAI検索に自社の情報を理解してもらうには、情報を文章で、はっきりと、新しく保つことが基本です。
1. 画像だけでなく、文章でも説明する
写真はサービスの雰囲気を伝えるのに役立ちますが、料金や対応条件までは伝わりません。女性スタッフの写真を載せるなら、「女性スタッフの同行に対応」「予約時に相談可能」と、文章でも書きましょう。写真は「見た目」、文章は「契約条件」だと考えると分かりやすいでしょう。
2. 対応できること・できないことを明確にする
対応地域・回収できる品目・追加料金が発生するケースに加えて、対応できないことも明記します。できないことを書くと損をするように感じますが、依頼後の「聞いていた話と違う」を減らせるので、結果として信頼につながります。
3. 公開後も情報を更新する
ホームページは、公開した日がゴールではなく、スタートの日です。料金や対応地域が変わったら、すぐに直しましょう。新しい作業事例やよくある質問を少しずつ足していくと、自社ならではの情報が育ちます。
あわせて、制作の側でできる整備もあります。会社名・所在地・電話番号などを検索エンジンが読み取りやすい形(構造化データ)で記述する、見出しの階層を整理する、Q&Aを質問と回答がセットになった形で置く、といった対応です。これらは「理解してもらいやすくする補助」であり、掲載や推薦を保証するものではありません。まずは、載せる内容そのものを整えることが先です。
自社サイトの見直しチェックリスト
まずは、お客様の目線で、次の5点を確認してみましょう。
- 対応地域とサービス内容が、一目で分かるか
- 料金の目安と、追加費用の条件が書かれているか
- 自社の強みを裏付ける実績や事例が載っているか
- お客様が不安に感じること(女性スタッフ、近所の目、見積もり後の料金変更など)に答えているか
- 掲載情報が、現在のサービス内容と一致しているか
すべてを一度に直す必要はありません。「お客様から実際によく聞かれる質問」から順に、優先順位をつけて進めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q「安心」「格安」などのキーワードを増やせば、ChatGPTやGeminiに推薦されますか?
Aいいえ、キーワードを増やすだけでは不十分です。「安心」と書くより、女性スタッフの対応条件や料金の内訳など、確認できる具体的な情報を載せるほうが、利用者にもAIにも内容が伝わります。ただし、情報を載せても推薦が保証されるわけではありません。
Q料金を載せると、他社と比較されて不利になりませんか?
A比較されること自体は避けられません。料金が不明なままだと、お客様は不安を感じて問い合わせを控えることがあります。目安と追加費用の条件を示しておくことで、条件に納得した人からの問い合わせが増えることが期待できます。
QAI検索への対策は、何から始めればよいですか?
Aまずは、お客様からよく聞かれる質問を書き出し、ホームページに答えが載っているかを確認することから始めましょう。
まとめ|ChatGPTやGeminiの質問から、ホームページの足りない情報を見つけよう
ChatGPTやGeminiなどのAI検索を意識したホームページ改善は、お客様がどんな条件で業者を探し、何を知りたいのかを想像することから始まります。
「女性の一人暮らしでも安心できる業者を探す」という例では、女性スタッフの対応条件、プライバシーへの配慮、料金の明確さ、実際の作業事例が、依頼先を選ぶ判断材料になりました。大切なのは、AI向けの言葉を増やすことではなく、自社が実際に対応できることを、利用者が判断できる形で伝えることです。
AI検索で紹介されるかどうかは、掲載内容だけで決まるものではありません。それでも、顧客が判断できる情報を整えることは、取り組む価値のある第一歩です。
「何から直せばいいか分からない」「自社サイトに足りない情報を、第三者の目で見てほしい」という方は、お気軽にご相談ください。マイアイランドでは、AI検索時代を見据えたホームページの情報整理やコンテンツ改善を支援しています。

渡部新一 (中小企業向けWebマーケティングアドバイザー/Web事業歴17年)
「良い会社なのに、お客様に見つけてもらえない」。そんな中小企業様の課題を、Web事業17年の経験で解決してきました。貴社の強みを丁寧に掘り起こし、検索で選ばれるコンテンツへと磨き上げます。地域一番を目指すWeb担当者様の、伴走パートナーでありたいと考えています。