悉皆屋・着物クリーニングのホームページ集客術

悉皆屋

呉服屋などの着物関連の業種は、ここ数年で特に厳しい経営が続く傾向が見られています。中でも着物のお手入れの専門店である「悉皆屋(しっかいや)」や「着物専門クリーニング店」は、従来の地元密着型のマーケティングだけでは顧客開拓が難しく、困っているというところが少なくありません。

しかしネットでの集客を積極手に行っている悉皆屋の中には、この不況下でも売り上げを伸ばしているところもあります。ただし、ネット集客とは単純に「ホームページを置いている」だけではNG。より「顧客を掴めるサイト作り」をしていく必要があるのです。

ここでは、悉皆屋や着物クリーニング専門店がホームページで集客をする際に気をつけたい点を6つにまで絞り込んでみました。Webマーケティング初心者にもわかりやすく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

1.「ビギナー層獲得」を意識!

今後の悉皆屋の経営戦略を考える上では、「着物ビギナー層(初心者層)」の獲得を外すことができません。ここでいう「着物ビギナー層」とは、次のような層のことです。

着物ビギナー層の例

年齢層は主に20代~40代の女性
着物を日常生活で着たことがほとんどない
オケージョン(冠婚葬祭)等で着物を使いたい
街着や観劇等で着物を着てみたい
お茶やお花は習ったことがない
着物の扱い方やケア方法がわからない 等

近年ではいわゆる「着物離れ」や「核家族化」等の影響によって、若年層のみならずその親世代も「着物のことがわからない」という人が大幅に増えています。

そのため例えば成人式を迎える娘さんを持つ親御さん世代(40代前後等)でも、「家にある振袖を使いたいが、状態が良くない。どうすればよいかわからない」といった悩みを持っているケースが非常に多いのです。

日本で増え続けている「着物に詳しく無い層」--これを獲得できるかどうかが、マーケティングの肝になるというわけですね。

上位表示と口コミ力がヘビーユーザー獲得につながる

「ビギナー層がいくら獲得できても、リピーターや大きな仕事にはつながらないのでは?」と思われる方も居るかもしれません。しかしそれは、かつてのオフラインマーケティングの時代の話です。

現代ネット社会では、アクセス数の多いサイト、利用者数が多いサイトがGoogle等の検索エンジンで上位表示されます。また利用したユーザーのGoogle Map等への口コミ、SNSでの利用感想等もネット上での露出を増やします。

つまり「着物ビギナー層」がホームページの読者になったり、ホームページから実際に着物のケアサービスを利用することで、さらに多くの人にあなたの会社のホームページを見てもらえるようになるのです。

分母が増えれば、それだけ「リピーター」「太客」となるようなユーザーを獲得するの確率も上がります。例えば繁忙期以外に定期的に着物のお手入れサービスを利用してくれるような客を掴むチャンスも、そこで生まれてくるわけですね。

「着物初心者」との剥離を意識する

悉皆屋に限らず着物・呉服業界全般に言えることなのですが、着物関連マーケティングの大きなネックとなるのが「初心者の感覚を店側が理解できていない」という点です。

着物業界側が考えているのに比べて、現在の一般層(特に若年層)の「着物」に対する知識は「ほとんど無い」といって等しい状態になっています。

初心者の「着物知識」
フォーマル着物と街着の違いがわからない
正絹(しょうけん)と言われても理解できない
浴衣と着物の違いを理解していない
着物のパーツ(袂、袖、襟)等がよくわからない

上のような人たちはけして珍しくありません。むしろ「それくらいわからない人の方が多い」と考えた方が賢明です。

悉皆屋がホームページ集客に成功できるかどうかは、ビギナー層にどれだけ親切なホームページを作れるかどうかで決まります。

今後の各項目の根幹ともなる大切なポイントなので、しっかりと意識しておきましょう。

2.丸洗い・シミ抜き…サービス内容は詳細説明

上の解説でも触れたとおり、悉皆屋のホームページ集客では「着物ビギナー層・着物に詳しくない人にどれだけ親切なページを作るか」が肝となります。そこでまず重要になるのが、着物のケアのサービス内容をどれだけわかりやすく作れるか?という点です。

悉皆屋のサービス例

丸洗い
シミ抜き
黄変直し
洗い張り
サイズ直し、仕立直し 等

悉皆屋の主だったサービスとしては、上のようなものが挙げられますね。着物に多少慣れている人であれば、今の自分の着物に必要なサービスはどれなのかをさっと選んで、そのサービス内容や料金等をホームページ上で確認することができることでしょう。

しかし着物の初心者であったらどうでしょうか?例えば「着物を汚した」といいうユーザーはホームページを見ても、サービス内容が詳しく書かれていなければ、どのサービスを使って良いのかもわかりません。結果として「よくわからないから不安」という理由で、競合他社のサイトへと離脱してしまうのです。

初めての人が読んでもわかるように説明を

悉皆屋のホームページでは、サービス説明のそれぞれを「初めて読んだ人がわかるように」を意識しつつ、丁寧に噛み砕いて説明していきましょう。

丸洗いページの例
丸洗いとは何か
丸洗いと洗い張りは何が違うのか
丸洗いで落ちる汚れは
シミ抜きした方が良い場合とは  等

3.作業工程は写真や動画で見せよう

染み抜き作業工程の写真
着物に慣れない人たちにとって、悉皆屋のサービスは高額に感じられることも多いものです。それに納得をしてもらうには、悉皆屋ならではの「品質の良さ」「職人による手作業」といった強みを理解させることが必要になります。

こんなとき、役立ってくれるのが「写真(画像)」や「動画」による説明です。文章がニガテ、着物の専門用語はよくわからない…そんな人でも、画像で作業工程の説明がされていれば、「汚れが着物が人の手でキレイになる!」ということがわかり、感覚的に納得することができます。

【写真をつけるポイント】

  • シミ抜きの工程
  • 洗い張りの工程
  • 黄変抜きの工程 等

各工程がパッと見てわかりやすいように、写真を添付してみましょう。

動画もあれば理想的

現在の10代~20代の若年層は、テキスト(文章)を読むよりも動画で説明されることを好みます。テキスト・画像による作業説明に加えて、動画での説明もあるのが理想的です。、

4.宅配・持込・見積もりプロセスを視覚化

「なんとなくサービスの説明が理解できた」「このサービスを使ってみようかな」という段階になったとき、ユーザーが実際に申し込みをするかどうかで迷うのが「申し込みや送付等のやり方がよくわからない」という点です。

【ユーザーが迷うポイント】

  • 宅配で送る時にどう送ればいい?
  • 『見積もり』とは何?
  • 着物を上手に畳めないかも
  • 事前に問い合わせ(申し込み)が必要?
  • 送った着物はいつごろ戻ってくる? 等

事前の見積もりが必要なのか、見積もり時に連絡をするのか、宅配を受け付けるのか持込だけなのか……一口に「悉皆屋」といっても、やり方はお店によって違うものです。

「あなたのお店ではどのように申し込み・送付・料金支払い等を行うのか」を、図解してわかりやすく説明していきましょう。このときにもイラストや写真等が添えてあると、より理解度が高まります。

5.メール・LINE・SNSで問い合わせ対応

ホームページの説明文は適当に作っておいて「詳しくはお電話でお問い合わせください」で済ませている…悉皆屋のホームページ、このような状態のままにしていませんか?

現代のWebマーケティングでは、「電話問い合わせ」というプロセスはできるだけ避けるのが理想的です。

【電話問い合わせのデメリット】

  • 10代~30代は電話を使うことに抵抗感が強い
  • 問い合わせ可能な時間が限定される
  • 電話がつながらなかった場合に他社へと離脱されやすい
  • 電話対応で本業が邪魔される  等

すでに利用を決めているお客様には、スムーズに「申込みフォーム」からサービス利用の申込みをしてもらえるようなサイト遷移を作りましょう。

また、お客様にご不明点な点がある場合には、「お問い合わせフォーム」または「LINE」等のSNSからお問い合わせいただくような形にするのが理想的です。

お問い合わせフォームは写真添付に対応

お問い合わせフォーム(メールフォーム)では、お客様が撮影した写真を添付できるような形式にしておくことをおすすめします。

こうすることで「見込み客の着物の種類」「着物の現状」「汚れの状態」等が、口頭説明や文章説明に比べてはるかに正確につかめるようになります。

もちろん最終的には見積もりを出す場合でも、事前におおまかな料金のご案内等ができれば、見込み客の安心感も高まることでしょう。

LINE対応ができれば理想的

現在の10代~20代のネットユーザーや、スマホのみを使用するライトなネットユーザーの場合、「メールアドレスを持っていない」「メールは普段ほとんど使わない」という人も多いです。

このような層に向けて、「LINE」で問い合わせ対応をするのも手。ただしLINE等のSNSではメールフォームに比べて素早い返信対応が求められます。問い合わせサービス開始前に、その点には十分に注意しておきましょう。

6.専門知識の解説コーナーを作る

着物の専門知識の解説
悉皆屋がホームページをGoogle検索で上位表示されるようになるには、様々な人にホームページを訪れてもらい「人気のホームページ」となる必要があります。

しかし「悉皆屋のサービスや料金」を案内するだけのホームページですと、すでに悉皆屋を探すことを決めている人しかホームページを訪れませんよね。ではどうしたら「人気のホームページ」になれるのでしょうか?

その答えが、専門知識の提供です。着物に詳しくない人たちが「知りたい!」と思っていること…それらをプロが詳しく解説する「解説コーナー」をホームページ内に作ってみませんか?

「頼れる悉皆屋」となろう

専門知識の解説コーナーでは、例えば次のようなユーザーたちの疑問を解決していきます。

【着物についての一般知識】

  • 七五三の時に母親はどんな着物を着る?
  • 留袖とは何?どんな着物?
  • 結婚式に浴衣を着てはダメ?

【着物のお手入れ関連の知識】

  • 家で行う汗抜きの方法は?
  • 長襦袢は家で洗える?
  • 着物に口紅のシミがついた時には? 等

一般的に「わかりにくい、難しい」と感じられる着物の知識をプロがわかりやすく解説すれば、ユーザー達は「このお店は頼れる、安心して利用できる店だ」と感じます。

その場ですぐにサービス利用するとは限らなくても、「次回に着物で困った時にはこの店を使おう」と考えることでしょう。数ある選択肢の中の、筆頭に立てるというわけです。

7.専門知識がある業者に外注する

悉皆屋が公式ホームページ制作を専門業者に外注する場合、大切なのが「着物に強い業者を探す」という点です。そのWEB制作業者の実績やポートフォリオの中で、呉服関連・着物関連はありましたか?

着物に詳しくない業者はNG!

サイト制作業者はもちろん、業者が抱えるライターが着物にある程度の知識を持っていないと、サイト制作時にはクライアント側(あなたの会社)がひとつひとつ、たくさんの指摘を入れなくてはならなくなります。

実績の無い会社に「おまかせ」にしてしまうと、最悪の場合、付け焼き刃の間違った知識でサイト制作をされてしまう可能性も否定できません。「指摘をすれば直せる」とは言っても、訂正には時間もかかりますし、業者によっては訂正回数に制限を設けている場合もあります。

悉皆屋が売上を伸ばすには、「初心者に親切なサイト」を作ることが重要。しかしそれは「サイト制作側が初心者だらけ」では達成することができません。制作業者側の実績をよく確認しておくことをおすすめします。

おわりに

悉皆屋・着物クリーニング業がホームページで集客をする場合のポイントはいかがでしたか?集客に意識的なホームページとそうでないページでは、ネットでの売上が大きく変わってきます。

「自分の店はネットに向いていない」と考えるのは間違いです。うまくネットマーケティングを行えば、日本中の着物ユーザーがあなたの店の「見込み客」となります。まずは「初心者に優しいホームページ」を作ること–その意識を大切に、サイト作りに取り掛かっていきましょう。

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