「自分の市の名前と、自社の業種」で検索して、1位に表示される。問い合わせもそれなりに入っている。
それなのに、お客様が同じ地域・同じ業種の会社を探すつもりでChatGPTに質問したとき、自社の名前が出てこない。今、こうした場面が起こりうる時代になっています。
Googleの順位と、AIが回答の材料にする情報は、必ずしも同じではないためです。AIが会社を紹介するときの手がかりになりやすいのは、ホームページに書かれた事例やお客様の声、対応条件といった具体的な情報です。
この記事では、検索1位の強みを活かしながら、AI検索時代に備えて見直したいポイントと、今日から始められる5つの改善方法を解説します。
Google検索1位は、今も最強クラスの集客資産
Google検索1位は、今後もWeb集客の土台として重要です。サービスを探している人に見つけてもらえて、問い合わせにつながる機会を得られるからです。
たとえるなら、駅前の一等地に構えた店舗のようなものです。人通りが多く、お店の存在に気づいてもらえます。AI検索が話題になっても、一等地を手放す必要はまったくありません。
ただし、一等地にあることと、店内でお客様が「ここにしよう」と決めてくれることは別の話です。
1位でも安心できない?Googleの順位とAIの回答は「聞かれ方」が違う
Google検索は、キーワードに合うページを順位つきで並べます。一方、AI検索は、利用者の質問や条件に合わせて情報をまとめて回答します。
たとえば、次の2つの質問を比べてみましょう。
「熊谷市 ホームページ制作」
「熊谷市で、SEO対策に強く、公開後もしっかりサポートしてくれて、口コミの評判が良く実績も充実している制作会社を教えてください。」
前者は「会社を探している」だけですが、後者は地域・専門性・公開後のサポートに加えて、口コミの評判や実績まで条件に入っています。
これは、旅行先で「この辺でおいしいお店は?」と聞くのと、「個室があって、子連れOKで、魚がおいしいお店は?」と聞くくらいの差があります。後者に答えるには、お店の情報が具体的に分かっていなければなりません。両者の違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | Google検索 | AI検索(ChatGPTなど) |
|---|---|---|
| 探し方 | キーワードを入力する | 条件を文章で質問する |
| 質問の例 | 「熊谷市 ホームページ制作」 | 「熊谷市で、SEO対策に強く、サポートも口コミの評判も良い制作会社は?」 |
| 結果の形 | ページが順位つきで並ぶ | 情報をまとめた回答が返ってくる |
| 手がかりになりやすい情報 | キーワードとの関連性、ページの評価など | 質問の条件に合う、具体的な情報 |
Google検索1位でも、こうした条件に合う特徴がホームページに具体的に書かれていなければ、AIの回答で十分に伝わらない可能性があります。とくに「口コミの評判」や「実績」は、お客様の声や事例としてホームページに載っていなければ、伝えようがありません。
AIの回答の仕組みは公開されておらず、紹介が保証されるわけでもありません。だからこそ、判断材料になる情報を増やしておくことが大切です。
検索で評価されるコンテンツの考え方については、Googleも公式ドキュメントで解説しています。
AIに強みが伝わるホームページの5つの改善
AIにも人にも強みが伝わるホームページにするには、「抽象的な言葉」を「具体的な情報」に置き換えることが基本です。特別な文章を書く必要はありません。お客様が知りたいことを、整理して載せるだけです。
5つの改善を、NG例と改善例で並べると次のようになります。
| 見直したい情報 | NG例 | 改善例 |
|---|---|---|
| 1. 対応地域 | 「地域密着で対応します」 | 「熊谷市・行田市・深谷市を中心に、訪問での打ち合わせに対応しています」 |
| 2. 強み | 「ホームページ制作を承ります」 | 「地域の中小企業向けに、SEO対策と公開後の運用改善まで一貫して支援しています」 |
| 3. 事例 | 「豊富な実績があります」 | 「課題→対応→変化」の順で、1件ずつ紹介する |
| 4. お客様の声 | 「満足しました」だけの感想 | 依頼前の悩み・決め手・依頼後の変化まで載せる |
| 5. 判断材料 | 料金・流れの記載なし | 料金が決まる要素、対応範囲、依頼の流れを載せる |

ここからは、それぞれの改善を業種別の文例とあわせて見ていきます。文例はイメージですので、自社の実際の内容に置き換えてお使いください。
1. 対応地域を、市区町村名とサービス内容で書く
対応地域は、市区町村名で書き、その地域でできることまで添えましょう。
「地域密着」は、地図に「このへん」と書いてあるだけです。お客様がAIに「熊谷市で〜」と質問しても、市の名前がなければ、条件に合う会社か判断する材料がありません。
工務店なら、「地域の皆様の家づくりをお手伝いします」ではなく、「熊谷市・行田市・深谷市で、新築とリフォームの現地調査に伺います」。美容室なら、「地元で愛されるサロンです」ではなく、「熊谷駅から徒歩圏内、駐車場あり。熊谷市・行田市・深谷市からのご来店に対応しています」と書きます。
書くのは、実際に動ける範囲だけにしましょう。
2. 強みを「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」で書く
強みは、「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」を一文にまとめましょう。
「高品質」「丁寧な対応」は、どの店の看板にも書いてある言葉です。「味には自信があります」とだけある看板では、何の料理が出てくるのかも分かりません。書き出す手がかりは、対象のお客様、解決できる課題、他社との違い、経験や資格の4つです。
税理士なら、「親身に対応します」ではなく、「個人事業主・小規模法人向けに、記帳の相談から決算・申告まで対応しています」。飲食店なら、「こだわりの料理をご提供します」ではなく、「地元の野菜を使った和食中心の定食店です。少人数の宴会には個室で対応します」と書きます。
3. 事例を「課題→対応→変化」の順で蓄積する
事例は、「課題→対応→変化」の3点セットで、1件ずつ書きましょう。
「豊富な実績があります」は、面接で「コミュニケーション能力が高いです」とだけ言うようなものです。本当だとしても、場面が見えなければ信じようがありません。
工務店なら、「施工実績多数」ではなく、「築30年の戸建てで、冬の寒さに悩んでいたため、窓と床の断熱工事を実施。施工後は、室内の寒さが和らいだとのお声をいただきました」。美容室なら、「多くのお客様にご来店いただいています」ではなく、「髪のうねりで朝のセットに時間がかかるお悩みに、髪質に合わせたカットとホームケアをご提案しました」と書きます。
数字は実際のものだけを載せましょう。盛った数字は、お客様にもAIにも見抜かれます。掲載にはお客様の了承を得て、個人が特定されないよう配慮してください。
4. お客様の声を、「依頼前の悩み」とセットで集める
お客様の声は、「依頼前の悩み」とセットで載せましょう。
「とても良かったです」だけでは、次のお客様の背中は押せません。その満足が自分にも当てはまるのか、分からないからです。「あのお店、いいよ」という常連さんのひとことは、悩みまで添えてこそ効きます。
美容室なら、「とても良かったです」ではなく、「髪のうねりが悩みで、美容室選びに迷っていました。髪質を丁寧に見てもらえたので、安心してお願いできました」。工務店なら、「対応が親切でした」ではなく、「リフォームの費用が不安でしたが、工事内容ごとに説明してもらえたので、納得して決められました」。
掲載はお客様の了承を得て、実際の感想を使いましょう。自社で書いた感想は、信頼を損ないます。Googleマップの口コミなど、第三者のサイトにも書いてもらえると、より客観的に伝わります。
5. 料金の目安・対応範囲・依頼の流れを載せる
料金は、金額が出せなくても、「何で決まるか」と「依頼の流れ」は書けます。まずはそこから載せましょう。
値段のないメニューの店は、入るのに勇気がいります。ホームページの料金も同じで、何も分からないまま電話をかけるのは、お客様にとって重い一歩です。
工務店なら、「お気軽にお問い合わせください」ではなく、「費用は建物の広さ・工事内容・使う素材で変わります。現地を拝見してから、お見積書をお出しします」。税理士なら、「料金はお問い合わせください」ではなく、「顧問料は、事業の規模や記帳代行の有無で決まります。初回のご相談で概算をお伝えします」と書きます。
依頼の流れも、「ご相談→現地確認・ヒアリング→お見積り→ご契約→着手」のように書いておくと、次に何が起きるかが見えて、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
これらは、AI検索対策であると同時に、ホームページを訪れた見込み客が安心して問い合わせるための情報でもあります。
「分かってるけど後回し」を解消する、最小の一歩
当社でも、検索上位に表示されているお客様にAI検索対策をご提案すると、「今は問い合わせが来ているから」と、優先順位が後ろに回るケースが少なくありません。(守秘のため、業種や企業名は伏せています。)
お客様の声や事例が大切だと分かっていても、後回しになりがちです。最初は「1件だけ」「10分だけ」から始めるのがおすすめです。「全部やろう」とすると、ダイエットのスタートが毎回「明日から」になるのと同じで、ほとんど進みません。次のように小さく分けてみましょう。
| やること | 最初の一歩 |
|---|---|
| お客様の声 | お付き合いのあるお客様1社に、ひとことお願いする |
| 聞く内容 | 「依頼前の悩み」「決め手」「依頼後の変化」の3つだけ |
| 事例 | 過去の仕事から1件を選び、「課題→対応→変化」に整理する |
| 料金 | 「料金が決まる要素」を3行で書く |
お客様にお願いするときは、「次にお探しの方の参考にしたいので、ひとことだけいただけませんか」と、目的を添えると引き受けてもらいやすくなります。
お客様の声の集め方や事例の整理でお困りの場合は、マイアイランドへお気軽にご相談ください。
AIにどう紹介されているか、10分で確認する方法
改善を進める前後で、AI検索での見え方を確認しておきましょう。ChatGPTなどに、自社のサービス・地域・得意分野を含めた質問を入力し、次の点を見ます。
AIの回答は、質問の仕方や利用環境によって変わります。一度の結果で判断せず、質問を固定して、月に1回ほど確認するのがおすすめです。
よくある質問
QGoogle検索で1位なら、AI検索対策は必要ありませんか?
A1位であっても、AI検索への備えを検討する価値はあります。Googleの順位とAIの回答は仕組みが異なり、順位が高いことがAIでの紹介を保証するわけではないからです。これまでのSEO対策を活かしながら、情報を整えていくことをおすすめします。
QChatGPTなどのAI検索で必ず紹介される方法はありますか?
A必ず紹介される方法はありません。ただ、サービス内容や対応地域、事例、お客様の声などを具体的に掲載することは、利用者にもAIにも自社が伝わりやすくなるための土台になります。
Qお客様の声をうまく集められません。どうすればいいですか?
Aまずは、お付き合いのあるお客様1社に、ひとことお願いするところから始めましょう。「次にお探しの方の参考にしたい」と目的を伝え、依頼前の悩み・決め手・依頼後の変化の3点だけ聞くと、負担が少なく集めやすくなります。掲載する際は、必ずお客様の了承を得てください。
Q自社のホームページがAIにどう紹介されるか、確認する方法はありますか?
AChatGPTなどに、自社のサービスや対応地域、得意分野を含めた質問を入力し、自社が登場するか、説明が正しいかを確認する方法があります。回答は質問内容によって変わるため、質問を固定して定期的に確認するのがおすすめです。
Q自社のホームページの何から見直せばいいか分かりません。相談できますか?
Aはい、ご相談いただけます。現在の検索順位を活かしながら、どの情報から整えるのがよいかを一緒に整理しますので、お気軽にご相談ください。
まとめ|Google検索1位の今こそ、次の集客に備えよう
Google検索1位は、今も大きな強みです。ただ、お客様の探し方が変わるなかで、順位だけに頼らず、AI検索にも強みが伝わるホームページにしておくことが、これからの安心につながります。
まずは、次の5点を確認してみましょう。
AI検索で必ず紹介される方法はありません。それでも、お客様が知りたい情報を整えて、継続的に改善することは、確かな準備になります。
AI検索対策の進め方については、AI検索対策(LLMO)のページでも紹介しています。
マイアイランドでは、従来のSEO対策に加え、AI検索で自社の情報や強みが正しく伝わるためのホームページ改善もサポートしています。「何から手をつければいいか分からない」という段階でも大丈夫です。現在の検索順位を活かした改善をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

渡部新一 (中小企業向けWebマーケティングアドバイザー/Web事業歴17年)
「良い会社なのに、お客様に見つけてもらえない」。そんな中小企業様の課題を、Web事業17年の経験で解決してきました。貴社の強みを丁寧に掘り起こし、検索で選ばれるコンテンツへと磨き上げます。地域一番を目指すWeb担当者様の、伴走パートナーでありたいと考えています。