Web制作関連入門

ホームページの制作・運用管理💴の相場は?損しないポイント解説

「企業のホームページを新たに作りたい」「店舗の公式サイトの運用を外注したい」とサイト制作会社・ホームページ運営業者を探してみたものの、その費用のバラつきに戸惑ってしまった…こんな経験があるWebマーケティング担当者の方は多いのではないでしょうか?

ホームページの制作費や運用費には、仕様・運営内容等に応じた適切な相場があるものです。しかし「なんとなく」で制作内容や運営内容を決めてしまうと、相場よりもホームページ制作費・運用費が高くついてしまうこともあります。

予算を適切に抑えつつ、なおかつ求めるマーケティング効果を得るためには、まずホームページ制作費・運用費の相場を知っておくことが大切です。ここではホームページ制作費の相場変動の要素や、ホームページ運営費用の内訳等、損せずに「良いホームページ」を作り運営していくコツを初心者にもわかりやすく解説していきます。

ホームページの制作費相場は?

ホームページの制作
まずはホームページの制作費・作成費用の相場から見ていきましょう。小規模・中規模の企業サイトの制作費の平均相場は概ね20万円~40万円前後となっています。ただし内容によっては80万円~100万円クラスとなることもありますし、激安の3万円~5万円といった価格でホームページ制作を請け負ってくれる業者も珍しくありません。

「3万円~100万円」と言われてしまうと、何がなんだかわかりませんよね。このように制作費に幅が出るのには、以下の4つの理由があるのです。

制作費の4つの変動する要素

1)デザイン:オリジナルか、テンプレートか
2)機能性・仕様:拡張しやすいか、SEO対策しやすいか、高度な機能はあるか、
3)素材:写真やイラスト等の素材の用意の有無
4)制作会社の規模:大企業か、事務所か、フリーランスか

1.デザインがオリジナルかテンプレートか

サイトデザインには、大きく分けて3つの作成方法があります。

【オリジナル】サイト制作費用:30万円~40万円以上
注文に合わせて、一からデザインを作っていく方法です。洋服で言えばオーダーメイド、住宅で言えば一戸建ての注文住宅といったところ。依頼主の要望やイメージに合わせ、企業の個性を見た目でアピールできます。
 
企業のスタイリッシュさ、高級感、個性等を視覚的に打ち出していけるのが良い点です。反面、サイト制作業者はデータを0から作らなくてはならないので、制作費も制作時間もかさみます。
【テンプレート】サイト制作費用:3万~10万円前後
「テンプレート」とは、コンピュータデータの「雛形(ひながた)」のことです。すでに出来上がっているデザインモデルに、写真・イラスト等の素材やテキストを流し込んでホームページを制作していきます。
 
洋服で言えば「マネキンが着ている上から下までのコーディネートを一気に買う」といった方法。住宅で言えば家具・家電付きのアパートで、カーテンやクッションは自分好みにできる…といった感覚です。
 
比較的制作の手間がかからないため、費用が安く手軽に企業ホームページ・サイトが作れるのが良い点です。近年ではおしゃれなテンプレートも多数登場しているので「そこそこの見た目」であればテンプレートで十分ということもあります。
 
しかし反面、没個性的になりやすいのが問題。「どこかで見た感じ」になりやすかったり、場合によっては安っぽく見えてしまうことがあります。
【テンプレートのカスタマイズ】制作費用:10万円~30万円以上
まるきりの出来合いであるテンプレートではなく、テンプレートを元に、見た目や仕様を好みに合わせて設定し直していく方法です。テンプレートよりも個性が出しやすく、オリジナルデザインよりは安上がりという点がメリットとなっています。
 
ただしカスタムの内容によっては制作費が上がってしまうこともあります。
2.ホームページの機能性

単にサッと流し見してもらうだけで良いのなら、ホームページに機能をもたせる必要は無いでしょう。シンプルなHTMLで十分ということもあります。しかし「運営をしやすくする機能」「顧客から直接注文を受ける機能」等を付けるとなると、システムの構築に時間と費用がかかります。

機能には様々なものがありますが、ここではその一例をご紹介しましょう。

【ショッピングカート・決済システムの導入】50万円~100万円以上
ECサイト(ネットショップ)をゼロから作る場合、クレジットカード等の様々な支払いに対応したシステムを構築しなくてはなりません。安くてもサイト制作費用の相場は50万円以上となると考えた方が良いです。
 
また旅館・ホテル等の予約の場合も、サイトから直接予約・支払い(先払い)ができるシステムを構築する場合には制作費が高額になります。
【独自CMSの導入】100万円以上
CMSとは「コンテンツマネジメントシステム」の略称で、カンタンに言えばホームページの内容をインターネットブラウザ上等で簡単に更新できるシステムのことです。ホームページが出来上がってからも、社内のWeb担当者等が気軽に更新を行えるため、ホームページ運用費等を大幅に抑えることができます。
 
またホームページの内容・情報量を充実させていけるため、CEO対策(グーグル等の検索エンジンの上位表示対策)にも効果を発揮します。
【WordPressの導入】3万円~20万円が追加
WordPress(ワードプレス)はCMSの一種です。基礎となるベースデータがオープンソース(無料データ)となっているため、安価にCMSを導入することができます。
 
反面、無料データのままだとデザインやテーマが限られる他、プラグインにも相性が有るのが難点。有料データの購入や独自機能等を追加していくと、20~30万円程度にまで費用がかかることもあります。
 
この他、スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)、お問い合わせフォームの設置、ユーザー目線での動線デザインの有無等もホームページ制作費用を上下する要素となります。
3.写真素材・イラスト素材等の準備費用

サイトに掲載する写真やイラスト、またサイトの文章等を企業側が用意するのか、制作側に一任するかでもホームページ制作費用は変動します。

【写真素材】
・写真撮影 2万円~5万円
・写真加工 1点 3,000円~

飲食店の場合、料理の写真撮影はできるだけプロに任せた方が良いです。またヘアサロンやアパレル等のスタッフ写真も、プロカメラマンに撮影してもらうことをおすすめします。

なお、すでにメニュー用等にプロカメラマン撮影のデータがあるという場合、割安な価格でサイト向けの加工をしてもらえることも。とは言えパス加工や適切な背景加工等をしてもらうことで、ホームページの見た目はワンランク以上も上がりますので、加工は依頼した方が良いでしょう。

【イラスト・図・グラフ等】
・図やグラフ 1点 3,000円~
・地図イラストレーション 1点 8,000円~
・GIFアニメーション 1点 5,000円~
・バナー・ロゴ制作 1点 5,000円~

企業や商品の実績・スペック等を数値化してアピールするのであれば、視覚的に伝わりやすい表・グラフがあった方が良いです。

4.制作会社の規模

ホームページ制作・運営を請け負う業者には、以下のような規模の違いがあります。

【大規模サイト制作会社】制作予算100万円~
いわゆる大手のホームページ制作・Webデザイン系企業です。最新鋭のデザインや機能導入等に積極的で、なおかつ制作にかかわるスタッフ数が多いのが特徴。スタッフ数が多い分、アクシデントによる制作進行の遅れ等のリスクは少なめです。
 
反面、人件費・設備費等がかかる分、ホームページ制作費は高く付く傾向にあります。請け負った制作を小中規模・フリーランス等に外注している場合もあり、この場合にはマージンが20%~40%程度取られます。
【小中規模サイト制作会社】制作予算30万円~100万円
総スタッフ数は3~20名程度であることが多いです。大企業に比べると制作費が安めですが、機能・仕様等による相場の変動が広いです。ホームページ運用と一緒に依頼すると割引がある等、予算の融通がきくWebサイトデザイン事務所も比較的多くあります。
【フリーランス】3万円~50万円
フリーサンスのWeb製作者がクラウドソーシングサイトや紹介等を使って制作を請け負うタイプです。人件費や設備費が大企業に比較してかからないため、制作費を抑えられるのがメリット。超シンプルなサイトなら3万~5万程度で制作してくれるデザイナーも居ます。
 
反面、あまりに安い予算でOKとする製作者には注意が必要です。実績が無かったり、トラブル対応ができなかったり…といった不安もあります。安さだけでなく、今までの実績等を十分に確認し、法人相手の契約等も理解したフリーランスを選ぶことが大切です。

ホームページの運営費相場は?

ホームページの運用管理
企業サイト・店舗ホームページは「作ってしまえばそれでおしまい」ではありません。マーケティングに耐えうるサイトとするには、その後の管理・運用が肝となります。相場は月額10,000円程度から、高い場合だと月10万・20万になることも。その違いについても見ていきましょう。

ホームページの運用管理とは?

そもそも企業ホームページの運用・管理では、どんなことをして、どこにお金がかかるのでしょうか。まずはその内訳・内容を知っておきましょう。

サーバー費用:ホームページの「家そのもの」とも言える存在。立ち上げ・管理には必須です。最近では年間数千円程度の格安サーバも登場していますが、ある程度のアクセス数や快適な表示速度に対応することを考慮する必要もあります。

ドメイン費用:サイトのURLの一部で、ホームページの住所・表札のような存在です。企業・店舗のような法人サイトの場合、ユーザーからの信頼感を生むためにもオリジナルドメインを取得することは必須と言えます。維持費は年間数百円~数千円です。

SSL費用:インターネット上のデータを暗号化する仕組みです。ホームページのセキュリティ対策といったところですね。GoogleもSSL対策を推奨しているので、SEO対策としてもSSLは大切と言えます。無料でSSLが使えるサーバもありますが、有料の場合も珍しくありません。

コンテンツ更新費用:テキストの修正や画像の入れ替えなどにかかる費用、技術代です。「修正1箇所に付きいくら」といったスタイルの会社もあれば、修正時間に応じた料金が必要となるWebデザイン事務所もあります。

監視対応・障害対応:突然のサイト乗っ取りといったトラブルが起こらないように監視システムを導入したり、サーバダウン等のトラブルに緊急対応してもらうための費用です。家で言うと『セコム』等の民間警備会社のようなものですね。

アクセス解析・レポート:ホームページへの訪問数、どのようなキーワードによる検索が多いか、人気のあるページはどこか等を解析し、レポートします。今後のサイト更新・改善における手がかりともなる情報です。

バージョンアップ・更新対応:WordPress等のCMSのバージョンアップやセキュリティ問題に合わせ、適宜バージョンアップ対策・更新対応を行う費用です。

SEO対策コンサルティング:Google等の検索エンジンでより上位に表示されるための対策指南です。新規コンテンツの提案、キーワードの提案、テキストの改善・増量等、行われる対策は多数あります。制作会社がSEOコンサルティングをそのまま行う場合もありますが、Webマーケティングをメインに行う会社に外注する場合もあります。

求める結果に合わせた運用管理費相場

1.とにかくサイトが維持できればOK:3,000円~5,000円

サーバー・ドメインの維持の実費だけでOKという場合です。更新や修正や障害対応は行ってもらえないので、社内のWeb担当者が自分で行うことになります。

2.少々の更新と障害対応はしてほしい:10,000円~20,000円

各種の維持費に加えて、月に数回または数箇所のコンテンツ修正が頼めるプランが多いです。業者によっては、これに障害対応が加わることもあります。大規模なサイト引越やデザインの大幅な変更等には、あらたに制作費用が発生します。

3.きちんとした管理とCMSメンテナンスをしてほしい:20,000円~50,000円

維持費・月に数回のコンテンツ修正のほか、アクセス解析等の丁寧なレポートが受けられたり、CMSのメンテンナンスを受けたい場合にはこの価格帯となります。

軽く集客のためのアドバイスを行ってくれる業者もありますが、あくまでも簡単なものです。データ解析に基づく本格的な運用をしたいのであれば、ワンランク上の価格帯を狙った方が良いでしょう。

4.本格的なSEO対策・マーケティング対策をしたい:50,000円~20万円

通常の維持管理・緊急対応や修正対応に加え、コンテンツ・マーケティングの提案、SNSとの連携、SEOキーワード対策等、ホームページ経由による集客・売上げアップのための様々な対策をしたい人のための価格帯です。
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おわりに

企業・店舗のホームページの制作費・運用費の相場はいかがでしたか?法人のホームページに求めるものには社によって大きな違いがあります。

「名刺のかわりに、見栄えの良いホームページをとりあえず置いておきたい」という社もあれば、「ここから大手に対抗しうるようなECサイトを立ち上げたい」という社もあるものです。そのため、一概に「ホームページ制作費の平均相場に近いから、この業者が良い」とは言えません。

まずは自社のホームページの目的や求めるデザイン、機能等を熟考しましょう。「何があれば足りるのか」を知ることが、余計な費用を抑える一助となります。

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