最近は、検索結果やAIに聞けば、たいていのことがさっと分かるようになりました。SNSやGoogleマップで情報を発信して、お客さまに来てもらっているお店も珍しくありません。
そうなると、「うちはもうホームページ、いらないんじゃない?」とふと思うことがあるかもしれません。
実際、事業の内容や集客のやり方によっては、ホームページがなくても困らないケースはあります。ただ、持っていないことで、自社の強みや実績を伝えるチャンスや、お客さまが比べて選ぶための材料を渡すチャンスを、知らないうちに逃していることもあります。
では、AI時代にホームページは本当にいらないのでしょうか。
AI時代、ホームページはいらない!?
必須ではないが、
自社の情報発信の拠点を失うリスクはあります。
ホームページはいらない
と言われる理由
ホームページがなくても情報を発信したり、お客さまを呼んだりする方法は、昔より確実に増えました。検索結果を見ただけで疑問が解決したり、AIに質問すれば候補を挙げてくれたり。SNSやGoogleマップで商品やサービスを紹介することもできます。
さらに、特定の商品に絞ったLP(ランディングページ)や、楽天市場・Amazonのような大手プラットフォームを使えば、自社のホームページがなくても、販売や予約につなげられる場合があります。
では、それぞれの手段で、ホームページの代わりに何ができるのでしょうか。
| 理由・手段 | HPがなくてもできること | 具体例 |
|---|---|---|
| ゼロクリック検索 | 検索結果だけで疑問を解決できる | 営業時間や所在地、ちょっとした質問の答えを検索結果で確認する |
| AI要約・AI検索 | AIの回答から情報を得たり、候補を探したりできる | サービスの概要や商品選びのポイントをAIに質問する |
| SNS | 商品・サービスの紹介や、お客さまとの交流ができる | Instagramで施工事例や商品の写真を発信する |
| Googleマップ | 店舗情報や口コミを見て、行き先を探してもらえる | 営業時間、所在地、写真、口コミを見てお店を選ぶ |
| LPランディングページ | 特定の商品やサービスを紹介し、問い合わせや申し込みにつなげられる | 広告から専用ページに案内して、資料請求や予約を受け付ける |
| 大手プラットフォーム | 集客・販売・予約などの仕組みをそのまま使える | 楽天市場やAmazonで商品を販売する、予約サイトで予約を受け付ける |
※ LP(ランディングページ)もWebページの一種です。会社全体を紹介するホームページは持たず、特定の商品・サービスに絞った専用ページで集客する方法もあります。
※ ※ これらの手段で目的を達成できる場合もありますが、使える機能や情報の管理のしかたはサービスによって異なります。
この6つは、役割で見ると大きく3つに分けられます。
調べものの手間を減らしてくれる仕組み
情報を発信したり、お店を探してもらったり、お客さまとの接点をつくったりする手段
目的をひとつに絞って集客・販売する仕組み
たしかに、事業内容や集客方法によっては、ホームページがなくても必要な情報を届けて、問い合わせや販売につなげることはできます。ただし、どの手段にも得意・不得意があります。
たとえばSNSは、日々のできごとを気軽に発信するのに向いています。いわば「ご近所へのひとこと」や「ポストカード」のようなものです。一方で、過去の実績やサービスの全体像をきちんと整理して伝えたいときには、ちょっと工夫が必要です。流れていく投稿の中から、半年前の施工事例を探してもらうのは大変ですよね。
大手プラットフォームも便利ですが、たとえるなら「大きな商業施設のテナント」です。人通りが多くて集客しやすい反面、お店の見せ方や出せる情報、ルールはその施設しだいです。内装を自由に変えられる自分の店とは、そこが違います。
検索結果やAIの回答に自社の情報が出てくるかどうかも、検索のされ方や情報源によって変わります。つまり、「ホームページがなくても集客できる」ことと、「ホームページがなくても損をしない」ことは、同じではありません。

では、ホームページを持たないと、具体的にどんなリスクがあるのでしょうか。
ホームページを持たないことで
考えられる3つのリスク
ホームページがなくても、SNSやGoogleマップを上手に使って集客している会社はたくさんあります。ただ、事業の内容やお客さまの情報の集め方によっては、ホームページがないせいでチャンスを逃してしまうこともあります。
とくに、「この会社は信頼できそうか」「サービスの中身はどうか」とお客さまが比べて依頼先を決める仕事では、次のようなリスクが考えられます。
| リスク | 具体的に起こり得ること |
|---|---|
| 01比較の土俵に上がれない | 会社名で検索しても詳しい情報が出てこず、「ここ、大丈夫かな?」と問い合わせをためらわれてしまう。 |
| 02強みや実績が伝わらない | 施工事例・導入実績・お客さまの声を、まとめてしっかり紹介する場が限られる。 |
| 03検索・AI経由で見つけてもらいにくい | サービスや専門分野を詳しく伝える情報が足りず、見つけてもらう機会を逃す。 |
01 を例えるなら、「看板も表札も出ていないお店」のようなものです。実際は腕のいいお店でも、外から様子が分からなければ、初めての人は入りづらいですよね。
もちろん、ホームページがないからといって、必ず不利になるわけではありません。紹介やリピーターのお客さまで事業が成り立っているなら、ほかの手段で十分なこともあります。
大切なのは、自社のお客さまがどうやって情報を集めて、何を決め手に依頼先を選んでいるのかを知ることです。
ただ、ホームページさえ持っていれば安心、というわけでもありません。情報が古いままだと、十分に力を発揮できないことがあります。次は、公開したあとに更新も改善も止めてしまうリスクを見ていきましょう。
ホームページがあっても
更新しないことのリスク
ホームページは、公開したら完成ではありません。事業の内容やサービスが変わったら、載せる情報も見直す必要があります。
また、実績やお客さまの声を足していくだけでなく、アクセスの状況や問い合わせの状況を見ながら、ページを少しずつ改善していくことも大切です。
更新を止めてしまうと、どんなことが起こり得るのでしょうか。
| リスク | 具体的に起こり得ること |
|---|---|
| 01競合との情報の差が開く | 競合は施工事例や導入実績、お客さまの声をどんどん増やしているのに、自社は増えないまま。比べられたときに伝えられる材料が少なくなる。 |
| 02今の強みが伝わらない | 新しいサービスや実績が載っておらず、古い情報のせいで、今の対応力やサービス内容が正しく伝わらない。 |
| 03集客の課題に気づけない | アクセスや検索キーワード、問い合わせの状況を見ていないので、集客が伸びない理由や改善のチャンスに気づけない。 |
02 は、数年前に作った名刺をそのまま配り続けているような状態です。肩書きも連絡先も、サービス内容も変わっているのに、相手には昔の姿しか伝わりません。
03 は、健康診断を受けずに「たぶん大丈夫」と過ごしているようなものです。数字を見ていないと、どこに不調があるのか分かりません。
ただし、更新の回数が多ければいい、という話でもありません。大事なのは、記事を定期的に増やすことそのものよりも、次の3つを続けることです。
ホームページは、持っているだけでなく、事業の変化に合わせて使い続けてこそ意味があります。畑にたとえるなら、種をまいて終わりではなく、水をやり、草を取りながら育てていくものです。
では、AI時代にホームページは本当にいらないのでしょうか。最後に、この記事のポイントをまとめます。
専門家6人はAI時代でも
ホームページは必要と回答
Web担当者Forumが、SEOやWeb解析、マーケティング、Web制作などの専門家6人に「生成AI時代でもWebサイトは必要か」と尋ねた記事があります。その中で、6人全員が「必要」と答えています。
一方で、AIが情報収集や比較を代わりにやってくれるようになると、Webサイトを訪れる人が減る可能性があることも指摘されています。
だからこれからは、アクセスを集めるだけでは足りません。自社ならではの実績や専門知識、正確で新しい情報を発信して、人にもAIにも「ここの情報なら信頼できる」と思ってもらえる情報源になることが大切だと考えられています。
まとめ:ホームページは本当にいらないのか?
AI検索やSNS、Googleマップが当たり前になった今、すべての企業や店舗にホームページが必須とは限りません。事業内容やお客さまの層によっては、ほかの手段だけで十分に集客できることもあります。
ただ、ホームページを持たないと、自社の強みや実績を伝えるチャンスや、お客さまが比べて選ぶための情報を届けるチャンスを逃すかもしれません。そして、ホームページがあっても、情報が古いままでは、今のサービスや実績はなかなか伝わりません。
大切なのは、ホームページを持つこと自体をゴールにしないことです。自社の情報を必要としている人に届いて、問い合わせや売上につながっているかどうかを考えてみてください。
自社にホームページは必要なのか。今のホームページは、ちゃんと活躍できているのか。お客さまの行動を思い浮かべながら、一度見直してみてはいかがでしょうか。

渡部新一 (中小企業向けWebマーケティングアドバイザー/Web事業歴17年)
「良い会社なのに、お客様に見つけてもらえない」。そんな中小企業様の課題を、Web事業17年の経験で解決してきました。貴社の強みを丁寧に掘り起こし、検索で選ばれるコンテンツへと磨き上げます。地域一番を目指すWeb担当者様の、伴走パートナーでありたいと考えています。