ネット上の宣伝手法の一つである「アフィリエイト広告」。様々なブログやホームページに掲載されており、いまやアフィリエイトを見ない日は無いとすら言っても良い状態です。成果報酬型アフィリエイト広告への出稿に興味を持ち「Webマーケティングに取り入れてみようか」と考えている人も多いのではないでしょうか。
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)には、その特性によるメリットもあり、また気をつけておきたいデメリットもあります。出稿をする前に、まずはアフィリエイトの広告主となるメリット・デメリットの両方を理解していきましょう。
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そもそもアフィリエイト広告とは?意味と概要
一定の条件を満たした場合にアフィリエイターに対して報酬(コミッション)が支払われる仕組みとなっています。この仕組みを統括し、アフィリエイター(媒体主)と広告主をつなぐ役割を持っているのがアフィリエイトサービス事業者(ASP)です。
アフィリエイト広告のシステム
マーチャントとしてASPに登録し、商品の広告を依頼します。仕組みに従った報酬をASPに対して支払います。
ASP(アフィリエイトサービス事業者)
どのブログから商品が紹介されたのかを追跡可能な特殊なリンク用URLを用意し、登録しているアフィリエイターに対して商材紹介を呼びかけます。購入・契約等のアクション完了時には報酬額を計算して、アフィリエイターに対して報酬を支払います。
アフィリエイター(媒体主)
アフィリエイターは、ブログやホームページ等の著述者・運営管理人・動画製作者等です。「メディア」「メディア製作者」等とも呼ばれます。
アフィリエイターはASPの中から紹介したい商材を探し、該当するURLやバナーをブログ内に掲載して、商品を紹介します。ブログ訪問者等による広告の閲覧、商品購入といった条件を満たすと、報酬をASPから受け取ります。
顧客
アフィリエイターが運営するブログやホームページを閲覧するユーザーです。その中で紹介されている商材を閲覧し、リンクからから広告主のサイトにアクセスしたり、広告主サイトでの購入・契約といったアクションへと誘導されます。
クリック型・成果報酬型…アフィリエイトの種類とは
アフィリエイト広告には、大きく分けて4つの種類があります。種類の違いは、報酬が発生する「成果」の条件やその有無です。
インプレッション課金型/インプレッション報酬型広告
報酬は、アフィリエイターのブログ・サイトにアクセスが来て、広告が表示された時点で発生します。クリック・購入等のアクションは問われません。
広告取引市場であるアドエクスチェンジ、プラットフォーム「DSP(Demand-Side Platform)」等でよく利用されています。
クリック課金型広告
報酬発生となる成果地点は、アフィリエイターのブログ・サイトを訪問した人が広告(URLやバナー等)をクリックした時点です。クリック後のアクションは問われないので、訪問者が商品を買おうが買うまいが、広告主は報酬を支払うことになります。
クリック課金型広告では、検索エンジンGoogleが展開するGoogle AdSense等が有名です。
固定掲載型広告
固定掲載型広告とは、アフィリエイターと広告依頼主が直接契約を結び、契約内容に応じた収益が固定費で支払われるスタイルです。アクセス数・契約数等の成果による報酬額の変動はありません。
大人気のYouTuberやインスタグラマー等、芸能人並の視聴者数・読者数を抱えている実績を持ったアフィリエイターに対して企業がアプローチを行います。基本的に、Webマーケティング初心者の企業はあまり取り入れることが無い広告スタイルです。
成果報酬型広告
アフィリエイターのブログやホームページ等の紹介リンクからやってきた訪問者が、広告主の商品を購入したりサービスを申し込みをすることが報酬発生の条件となります。クリック・閲覧等では報酬は発生しません。単なるバナー広告等に比べて、より商品への購買欲を高める内容のブログや映像が作られる傾向にあります。
アフィリエイト(成果報酬型)における広告主のメリット
では成果報酬型のアフィリエイト広告に出稿した場合、広告主にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
商品・サービスの認知度アップ
成果報酬型のアフィリエイト広告は、一般的なブログやホームページの他、以下のような様々なWebメディアにマッチしています。
・企業ブログ、個人ブログ
・ホームページ、サイト
・Twitter、LINE等のSNS
・メールマガジン
・YouTube等の動画サイト
商材の認知度が飛躍的にアップすることで、リンク経由以外での商品購入・サービス契約といった売上・集客に繋がることも期待できるのです。
コストパフォーマンスが良い
アフィリエイト広告の中で、成果報酬型は費用対効果が良いのも魅力です。インプレッション課金型の場合、広告主は広告が表示されただけで報酬を支払わなくてはなりません。訪問客が多いブログの場合、支払わなくてはならない報酬額が莫大となる可能性も考慮する必要があります。
報酬を自由に設定できるASPも登場
アフィリエイト(成果報酬型広告)の購入・契約1回あたりの報酬は、かつては平均2,000円~3,000円とされていました。しかし近年では、成果報酬を自由に設定できるASPが多数登場しています。
成約報酬を1,000円程度に抑えて、気軽にアフィリエイト広告をスタートするのも手です。また反対に1件10,000円といった高額報酬を設定して、多くのアフィリエイターに商材紹介をして貰うこともできます。
マーケティングの志向や広告コストの予算に合わせ、より自由な広告戦略を立てることができるのです。
初期投資費用が比較的安い
例えば一定期間中に特定の広告枠に広告を掲載し続ける「期間保証型広告(純広告)」の場合、広告枠の料金は総じて高め。1ヶ月で50万・100万といった高額な広告費用が必要になってしまうこともあります。
その点、成果報酬型の広告では初期費用が安めです。ASP(アフィリエイトサービス事業者)の登録開示にの初期費用と月々の月額費用、その他報酬分のデポジットのみで手軽に広告をスタートできます。
現在では初期登録費用を0円、月額費用を30,000円~40,000円程度に抑えている業者も登場しました。ネット広告にあまり予算を出せない中小規模の企業には嬉しいポイントと言えるでしょう。
アフィリエイト(成果報酬型)における広告主のデメリット
様々な魅力がある成果報酬型アフィリエイト広告ですが、サービスを利用する前には広告主のデメリットも知っておく必要があります。
ジャンルが合っていないとイメージダウン
アフィリエイト広告の掲載先は、企業サイトやブログとは限りません。一般的な個人のブログで商材が取り上げられ、バナー等が掲載されることになります。広告登録可能なブログのジャンルを適当に決めてしまうと、商材イメージとはまったく合わないブログで商材が紹介されてしまうわけです。
例えば売り出したい商品がシニア女性向けの化粧品だとして、その製品が突然10代・20代の男性が見るようなブログで紹介されていたらどうでしょうか?購買・契約等につながらないばかりか、ブランドイメージまでもがダウンしてしまう恐れがあります。
「登録可能なブログやその他メディアのジャンル・カテゴリー等をキチンと設定する」「あまりにもイメージに合わないメディアとの提携は否認する」といった丁寧な対応を行うことが大切です。
効果が出るのに少し時間がかかる
個人ブログ等への成果報酬型広告出稿は、例えばテレビCMのように一気に多くの人に見てもらうものではありません。テレビや雑誌・チラシのような「広告を打った即日・翌日には売上げアップ」といった即効性を期待することは「アフィリエイト広告には効果がない!」といった大きな誤解を生む要素のひとつと言えるでしょう。
アフィリエイトでは「一気に売上が伸びる!」というよりも、0件から10件、10件から50件、そこから100件…っと、少しずつ契約件数を伸ばすような効果の現れ方が出ることが多い傾向です。
成果が出なくても月額金は発生する
ほとんどのASPでは、登録中にはサービス利用のための一定の月額料金が発生します。例えば広告出稿した初月・翌月に契約が1件も入らなかった場合でも、月額費用は支払わなくてはならないわけです。
とは言え近年では、このような広告主の不安を鑑み、広告出稿当初の月額料を割引するASPや、初期費用0円とするASPが多数登場しています。成果の出にくい序盤の費用を休めに抑えやすい点はメリットとも言えるでしょう。
登録アフィリエイターが少ないASPには注意
成果報酬型広告で売上・契約数を伸ばすには、商材を紹介するブロガー・YouTuber等にもある程度のテクニックが求められます。
顧客は知らない人からいきなり商品を勧められることを好みません。ですからアフィリエイター側は「これは広告だ!」という雰囲気を出さずに、「製品を使ってみた体験談」「サービスを比較してみた感想」といったユーザーの興味を引くブログを執筆しつつ、反感を抱かせずに商品紹介へと誘導させる必要があるのです。
つまり売上・契約に繋げられるような「うまいブロガー」「うまい書き手」がどれだけサービス登録をしているかが重要ということになります。
広告コストを抑えたいからと言って、月額料金や報酬が激安のASPばかりを狙うのは考えものです。そのようなASPではアフィリエイターに対してメリットが無いので、アフィリエイター登録数が少ない可能性があります。
登録するアフィリエイター数が少ないと、結果的に上質なアフィリエイターに商材を宣伝してもらえるチャンスも減ってしまうのです。一定のアフィリエイター数を抱えており、キチンと実績を出しているASPを選ぶことが肝心です。
顧客満足度の高い人気アフィリエイトサービス事業者(ASP)
NPO法人アフィリエイトマーケティング「アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2019」
おわりに
成果報酬型広告の特徴や広告主にとってのメリット・デメリットはいかがだったでしょうか。上記の内容を総合していくと、以下のような商材には成果報酬型広告が向いていると考えられます。
ECサイト全般:雑貨・家電・アパレル等の販売
美容関連:化粧品販売、エステ、脱毛サロン等
飲食関連:通販型食品販売、コースメニュー申込、クーポンサイト登録等
健康関連:健康食品販売、健康グッズ販売、サンプル申し込み、ジムの体験教室申込等
金融関連:口座開設、資料請求、
転職・求職関連:サイト登録、資料請求等
教育関連:資料請求、スクール体験申込み、通信教育申込み、教材販売等
保険関連:相談申込、資料請求、見積もり依頼等
娯楽関連:オンラインゲーム登録等
成果報酬型広告は、いわゆる「モノ」を得る広告だけにマッチするとは限りません。様々なサービスへの資料請求や登録申込といった「情報商材」とも相性が良い広告方法となっています。
従来の宣伝方法に一歩進んだ「アフィリエイト(成果報酬型広告)」を取り入れることで、大幅な売上げアップといった結果に繋がることも期待できるでしょう。
とは言え前述したとおり、成果報酬型のアフィリエイトにはメリットだけでなくデメリットもあります。デメリットをできるだけ軽減できるよう、自社の目的に合ったASPと適切なプランを選ぶことが大切です。
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