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Googleペナルティを受ける原因とは?今すぐやるべき9個のチェックリスト

「ある日突然、Googleの検索順位が急降下した」「何度検索しても、自分のコンテンツがGoogleの検索結果に出てこない」サイト管理者のこんな声をWebで目にしたことがある…という方も多いのではないでしょうか。検索順位の急落、最悪の場合にはインデックスからの削除…これらはいずれもGoogleの「品質に対するガイドライン」を違反したことによって、Google側から対策(手動による対策)を取られたものです。Googleによる手動対策は、SEO業界等では「ペナルティ(罰則)」とも呼ばれています。

マイ
カンタンに言えば、「規則違反をしたから、バツとして上位表示をさせませんよ」ということなんですね。ただしWeb管理者全員が「違反をしてやろう」「Googleを出し抜こう」と考えて規則違反をし、ペナルティを受けているわけではありません。「品質に対するガイドライン」に対する理解不足やWebコンテンツ管理に対する知識不足等によって知らないうちにガイドラインを違反した不正行為を行っており、ペナルティを受けてしまった…というケースも多いんです。

 
Google検索表示の大幅な急落・インデックスの削除…これらの処置を取られることは、Webマーケティングにの大きな損失となるもの。Googleペナルティを受ける原因をしっかりチェックして、ペナルティを防止しましょう。

1.リンクプログラムを使っていませんか?

【例】 自動生成された文章に、特定のサイトへのリンクを、過度に最適化されたアンカーテキストを用いて挿入しているケースです。
スパムリンク

アイラ
Googleウエブマスター向け公式ブログよりリンク プログラムによるガイドライン違反について 参照させていただきました。

「リンクプログラム」とは、Google等の表示順位を良くするために、自作自演でリンクを行うことを指します。Googleの表示順位を決定する要素に、「他サイトからの自然なリンクによる支持(インバウンドリンク・被リンク数)」が大きく関与していることはご存知の方も多いことでしょう。あなたのサイト(A)を他社のサイト(B)がリンクする形で紹介をしている–これはサイトAが「有益なサイト」である一つの指標となるということで、被リンク数が多いサイトは上位表示されやすいんですね。

しかしサイトAに「リンクを得るためだけのコンテンツ・ページがある」という場合や、サイトBがリンク売買の業者だった…という場合、Googleはこれらを「被リンク数を得るための不正行為」として厳しく対応します。

【リンクプログラムにあたる例】
リンクを直接的に売買している
リンクを含んだ投稿に金銭のやりとりを含む行為がある
リンクを含む投稿居対してプレゼント・無料サービスといった提供行為がある
URL登録をするだけで自社サイトへのリンクを生成できるプログラムやサービスが使われている
相互リンクだけを目的としたコンテンツ、ページが作られている 等

 
またブログと公式サイトをリンクさせる時のリンク構築にも注意が必要です。インバウンドリンク/アウトバウンドリンクを増やそうと奇妙かつ複雑なリンク構築を行うと、ユーザー側にとっては「見づらい、使いづらいブログ・コンテンツ」ということになりますね。このような行為も、Googleのペナルティ対象となる可能性があります。

 

2.コンテンツの自動生成ツールを使っていませんか?

Googleで上位表示をされるには、コンテンツにある程度の情報量があることが必要です。でも、なかなかコンテンツが増やせない…ということで、かつてコンテンツを自動生成するツールがもてはやされた時代もありました。

【自動生成コンテンツの例】
自動翻訳ツールを使った翻訳テキストの掲載(人間によるチェック・編集が無く文章が不自然)
マルコフ連鎖やDeep Learning等の自動化プロセスを使って作られたテキスト
自動的に類義語・難語等に置換するツールを使って作られたテキスト 等

 
しかし現在、Googleによるこれらの自動生成コンテンツへのチェックは相当に厳しくなっています。自動生成によって作られた不自然なサイトが見つかれば、最悪の場合インデックス削除といった対処が取られる可能性も考えられます。オートツールの使用は止めましょう。また人間によるチェックを行っていても、以下のようなテキストがあると「オートツールの使用」と判定される確立が高まります。

タイトルと文章の内容が剥離している
文章に不自然な点がある
一見すると文章には淀みが無いが、全体に統一感やメッセージ性が無くバラバラの文章になっている(読者にとって意味の無いコンテンツになっている)

 
Search Console ヘルプ:自動的に生成されたコンテンツ

 

3.コピー・パクリをしていませんか?

コンテンツに以下のような点が観られる場合、Googleからコピーサイト・無断複製コンテンツという判断を受ける可能性が高くなります。

【無断複製コンテンツ・コピーコンテンツの例】
他者が制作したコンテンツをそのまま使用している(無断転載)
自分で作ったコンテンツがほぼ無い(オリジナル部分が20%~30%以下で、主従が逆転している)・他者が制作したコンテンツに若干修正をしただけのコンテンツを掲載している

 
特に気をつけたいのが、他コンテンツからの「引用」を行う場合です。テキストの引用を行うことはできますが、その場合、地の文(オリジナルのテキスト)の量の方が多いことが必須となります。引用だらけでオリジナルテキストが無いという場合、「コピーコンテンツ」という判断を受けやすくなります。

また画像の使用にも注意をしましょう。「フリー素材」と明記されている以外の画像・Web素材をサイトに利用すると著作権侵害に当たり、これもペナルティを受ける一因となります。またフリー素材の場合でも、「商用使用はNG」といった使用範囲の限定があることも。利用前の注釈をよく確認しましょう。

 

4.隠しテキストや隠しリンクを作っていませんか?

インターネット初期に個人ホームページが人気を得た頃、よく使われていたのが「隠しテキスト」や「隠しリンク」です。例えば黒の背景に黒い文字でテキストが掲載されていれば、一見すると何も書いていないように見えますよね。しかし「全選択」やクリック等をすれば選択部分のテキストが表示されて、隠した入り口やリンク等に進むことができる…といった手法です。またフォントサイズを「0」に設定してあれば、ユーザーの側からテキストは読めませんから、これも「隠しテキスト」ということになります。

隠しテキストや隠しリンクは、コンテンツに来る常連さん向けのちょっとしたお遊びであったり、いわゆる「裏メニュー」的に使われるケースが多々見られました。また近年でも、以下のような方法で「テキストを隠す」という方法を取っている人は意外と多く居ます。

【隠しテキスト・隠しリンク例】
ネタバレ回避のためにオチ部分を背景と同色にする(映画・書籍レビューサイト等)
SEO対策のためのキーワードを背景同色にして隠す
位置指定等を使って、テキストの上に画像を配置してテキストを隠す 等

 
ネタバレ回避のためやオチを面白くするための「テキスト背景同色」の場合、悪意があってあっていることではないのですが、これも「ユーザビリティ低下」と受け取られペナルティ対象となることがあります。安易な隠しテキストをするのは止めましょう。

Search Console ヘルプ:隠しテキストと隠しリンク

 

5.クローキングをしていませんか?

クローキングとは、実際のユーザー(人間の読者)とサーチエンジン(検索ロボット)にそれぞれ違うURL、もしくはコンテンツを表示させることを指す行為です。

【クローキングの例】
ユーザー側に表示されるコンテンツ→人間の目で判別しやすい画像、FLASH等で制作されたページ
Googleサーチエンジンに表示されるコンテンツ→ロボットが読みやすいテキストで作られたHTML主体のページ

 
Google等のサーチエンジンは画像や動画、FLASH等の内容を読み取ることが苦手なので、画像ばかりで作られたコンテンツはどうしても評価が低くなりがちです。そのため「ロボット用には高評価を受けるためのテキスト、ユーザー用には見た目の良い画像主体」という2つのコンテンツを作って其々に表示させよう…というSEO手法がかつて行われていたんですね。

しかし現在この方法を取ると、一発でスパム認定をされます。そのため最近ではクローキングをしているサイトを見かけることは滅多に無いのですが、ハッキングを受けたサイトがクローキングの状態となり、Googleペナルティを受けているというケースは意外と多いです。

 

6.誘導ページを作っていませんか?

「誘導ページ」とは、読者を最終的に別のページへと転送するために作られた、いわば「引っ掛け」のようなページのこと。以下のような名称で呼ばれることもあります。

・ドアウェイページ
・ブリッジページ
・エントリーページ
・ジャンプページ
・ポータルページ 等

誘導ページの作りは様々なのですが、ここでは一例をご紹介しましょう。

【誘導ページの例】
地名を変えただけで、ほぼ同じ内容の誘導ページが多数存在する
(例えば「千代田区」「杉並区」「港区」等、23区名を差し替えただけの誘導ページ等)
数行のブログのような内容(情報量)の少ない誘導ページが多数作られる
引用ばかりで作られたオリジナル性の低いコンテンツに、特定ページのリンクが付加されているだけ 等

 
上記のような誘導ページは、2015年以降のドアウェイアップデート(ドアウェイアルゴリズム)によって厳しいペナルティを受けるようになっています。制作したページが誘導ページに当たるどうかの目安としては、以下をチェックしてみましょう。

1)ユーザーに有益な情報がもたらされているか?
2)取り上げているテーマに対し、キーワードは適切か?(多くのユーザーを取り込もうと、やたらに一般的なキーワードをピックアップしすぎていないか?)
3)サイト内のテキストや画像を複製して、類似したコンテンツを量産していないか?
4)サイト内の他のページから遷移できるようにリンクがあるか?孤立ページになっていないか?
5)ページ内に付けたリンクのユーザービリティが低くないか?

 

7.「アフィリエイトだけ」のサイトになっていませんか?

Googleは「アフィリエイトのみ」を目的としたサイトを「ユーザーにとって価値の無いサイト」と位置づけ、厳しく取り締まるようになっています。

【アフィリエイトのみと考えられるサイトの例】
製品のランキングのみでページが構成されている
製品説明や製品画像がメーカー配布のものだけで構成されている
メーカーやブランド等、他サイトからの引用・コピーのみでページが構成されている
レビュー内容が他サイトや他SNSからの引用・コピーのみで構成されている 等

アフィリエイトサイトを運営したい場合、そこにどれだけ「付加価値」があるかどうか–つまり読者が読んで役に立つと思われる「オリジナル情報」が含まれているかどうかが、Googleの判断要素となります。

【コンテンツの付加価値の例】
・各商品について、自分で使った体験談が掲載されている
・原料や素材について、詳しい説明テキストが掲載されている
・引用したレビューについて、管理人(著者)の感想が加えられている
・製品画像・動画等をオリジナルで撮り下ろし、その画像についての説明テキストを加えている 等

アフィリエイトサイトに対するGoogleの取り締まりは、今後も更に強化が加えられると予測されています。ユーザーが読んで「役に立った」「面白かった」と思えるような独自性のある情報を付加し、コンテンツの充実を図りましょう。

 

8.キーワードを乱用していませんか?

「SEO対策のためにキーワードをたくさん入れなくては…」と、不自然なテキストを作ってはいないでしょうか?ページの一部にでも不自然なテキストが含まれていると、Googleはこれを「キーワードの乱用」=SEOのために作られた意味の無いページであると判定します。

【不自然な文章・テキストの例】
ページ内に区名、市名、都道府県名等が意味なくズラッと並んでいる。
特に必要も無いのに、電話番号、Eメールアドレス等の羅列が続いている。
特定のキーワード・単語の出現率が高すぎる。
特定の単語・語句の繰り返し方が激しく、文章が不自然になっている。

 

<<キーワード出現率が高すぎる不自然な文章例>>
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※ロングテールキーワードになるほど、出現率が高すぎると不自然な印象を与える。
※出現頻度を上げすぎると、読者に「くどい」「読みにくい」という印象を与える。

かつてはキーワード出現頻度は「6%~7%前後がベスト」とも言われていましたが、Google側は出現頻度は上位表示の大きな要素ではなく、それよりも「文章の自然さ」を勧めるという発言を公式に行っています。キーワードにこだわりすぎて「不自然」と判定されペナルティを受けることが無いよう、自然で読みやすい文章づくりに気を配った方が良いでしょう。

 

9.サイトがハッキング・クラッキングを受けていませんか?

ハッキング
上記でご紹介したサイト・コンテンツの他に、一発でGoogleにペナルティを受けるサイトがあります。ユーザー、もしくはユーザーの環境に対して「悪意ある動作」を行うサイト・コンテンツです。悪意ある動作とは、例えば以下のようなものになります。

フィッシング詐欺
トロイの木馬等、コンピュータの安全上の脅威となるソフトウェアのインストール誘導動作
その他のウィルス、マルウェア対策のインストール 等

 
「ウチのサイトは嫌がらせサイトじゃないんだから、そんなウィルスなんてインストールさせるワケがない」と思われた方も居ることでしょう。ところが、サイトがハッキング・クラッキングを受けた場合、あなたのサイトが「ウィルスやマルウェアを振り撒く悪意的サイト」となってしまう可能性は多々あるのです。

ハッキング・クラッキングとは、PCやネットについての高度な技術を持った専門家(ハッカー・クラッカー)が、他者のPCやデータに不正に侵入し、データ改ざん・違法ファイル等を設置することを指します。依頼を受けてこのようなハッキングを行う業者も多数あるのが現状です。例えば、人気サイトに対してハッキング・クラッキングを行ってマルウェアを配置させ、Googleからのインデックス削除を狙う…といった「逆SEO」的な嫌がらせも珍しくはありません。

できる限りのハッキング対策を取り、また万一被害に遭った場合には、できるだけ速やかな該当コンテンツの削除・復旧処理を行う必要が出てきます。ハッキング被害の程度によっては、復旧処理には専門家の手を借りることが必要なことも。サイト攻撃を受けてから慌てるのではなく、「監視」と「万一の際の復旧」のシステムは事前に考慮しておくことをおすすめします。

 

おわりに

Googleペナルティを受ける原因や、注意すべきポイントはいかがでしたか?Googleのペナルティ(手動による対策)を受けた場合、サイト側は該当すると思われるコンテンツを削除する・内容を改善するといった対処を多なった上で、「再審査リクエスト」をすることでペナルティの解除申請を行うことができます。ただし申請から解除までには時間がかかり、長い場合だと元の状態に戻るまでに1年近くがかかってしまうこともあるんです。

マイ
大切なマーケティングの機会を1年棒に振ることが無いよう、ペナルティを受けないための防止対策をしっかり取っておきたいですね。ただ、リンクのチェックや各コンテンツのテキスト内容等をひとつひとつ精査していくのは、個人だと意外と大変なもの。コンテンツ量が多い場合には、チェックを専門業者等に依頼してみるのも手ですよ。

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