新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、私達の日々の生活は大きな変貌を遂げました。今後も「ウィズコロナ」「アフターコロナ」の社会は長期化すると予測されており、従来とは違う消費社会が続くことは間違いありません。
業務をオンライン化して集客に繋げ、変貌する消費社会に適応できるかどうかが、今後の企業経営の結果を大きく左右します。小売業等ではすでに定番化したオンライン化・EC化ですが、コロナ禍からは意外な業種もオンライン化するようになりました。
ここではオンライン化で集客ができる業種・職種の例を詳しく解説していきます。自社・自店舗のオンライン化で真似をできる点が無いか、ぜひチェックしてみてください。
お好きな見出しからどうぞ
教育・習い事関連はオンライン化に強い?
コロナ禍の影響で大きくオンライン化に動いた業界と言えば、教育業・習い事関連が挙げられます。
他装「振袖」オンラインレッスンのご感想♪ 移動時間ゼロが一番のメリット!
⇒ https://t.co/QD7Ud7Z4f8 #アメブロ @ameba_officialより— 川端タカミ@着付け教室いちごの花◆対面・オンラインレッスンどちらもok (@ichigonohana15) June 22, 2020
【オンライン化できる教育関連業の例】
- 学習塾
- 予備校
- 英会話スクール、語学教室
- 音楽教室
- デジタル絵画教室
- 俳句・短歌教室
- 手芸教室
- 着付け教室
- 料理教室 等
Zoomならマンツーマン型にも教室型にも対応
習い事関連のオンライン化では『Zoom』等のオンライン・ミーティングツールが人気を博しています。
『Zoom』は元々は会社の会議等をオンライン化するためのツールであるため、これを使えば複数人でビデオ通話をすることも可能です。無料版でも100人までの同時参加に対応するので、大型の教育講座・オンライン教室等も開催することができます。もちろん、マンツーマン型の指導をすることもカンタンです。
なお『Zoom』無料版では3人以上の通話は1回40分までと規制されているので、それ以上の講座を行うのであれば有料版の導入を考えた方が良いでしょう。
画面共有で絵画教室やペン習字にも対応
『Zoom』等のオンライン・ミーティングツールを使えば、離れている講師側と生徒側がモニタ画面を共有することもできます。例えば提出してもらった課題の添削や訂正するところを、生徒さんにも目の前のモニタで見てもらうことができるわけです。
デジタル作画をメインとした絵画教室やペン習字教室なら、完全オンライン化にスムーズに対応できることでしょう。またアナログ作画の場合でも、作品をスマホで撮影してもらい指導をするといった方法を取ることもできます。
有料型・会員型動画配信も人気
着付け教室や料理教室等ですと、生徒さんは講師のお手本を何度も観て練習したいと思うことでしょう。視聴者を限定した会員制のクローズドな「動画配信システム」を使えば、このような「お手本動画」を配信することもカンタンに行えます。
『ビアプラッツ』等を始めとした有料の法人向け動画配信システムは、セキュリティがしっかりとしているのが魅力。また高品質・高画質なので、生徒さんの満足度を下げる心配がありません。
閲覧したユーザーの把握や視聴後のテストにスムーズに移行できる機能もあるので、教育関連事業にはピッタリのシステムと言えます。
要注目!健康・医療業のオンライン化
コロナ禍で業務停止が長引いているフィットネスクラブやトレーニングジム等の健康業界。しかし意外なオンライン化で会員を獲得している企業も登場しています。
【オンライン化できる健康関連業の例】
- フィットネスクラブ
- トレーニングジム
- ヨガスタジオ
- 栄養相談 等
パーソナルトレーニングをオンライン指導
コロナ禍でリモートワークや外出自粛を強いられた人たちの多くが感じているのが「運動不足」です。「自宅内での運動を積極的に行いたい」と考える率は右肩上がりで増えており、ダンベル等を始めとした運動グッズの売上も上がっています。
しかしその分だけ「自分だけでは運動が続かない」「効率的に運動ができない」等、自分一人で行う運動の内容に不満を持つ人も増えているようです。自宅でのホームトレーニングでも『Zoom』等を使って専門のトレーナーが指導する「パーソナルトレーニングのオンライン化」が人気を集めています。
ミスアースジャパンに向けて体引き締め中💪✨
この間パーソナルトレーニングに行った時の🌟@hiromi_fit さんはマットで出来るトレーニング方法を教えてくれるから家で出来て嬉しい😆❤️
ジムではもちろん、オンラインでもやってるみたいなので是非checkしてみて下さい♡https://t.co/ywKxbSKPBd pic.twitter.com/2KnbPdC3Ts
— 清水 彩未 Ayami Shimizu (@aym_ms19_6) June 18, 2020
リアルタイムのダイエットサポートも人気
運動不足や栄養の偏り等を感じている人が多い分、専門家による栄養指導の需要も高まっています。顧客が一日の食事内容を写真を添えてレポートすることで、栄養指導者が今後の食事の注意点をレクチャーしてくれる「ダイエットサポートサービス」も人気です。
美容関連もオンライン化で集客
「対面型でないと難しい」と言われてきた美容業界ですが、コロナ禍の影響を受けてオンライン化に熱心に取り組む店舗が増えています。
しごおわからのzoomで演技指導してもろたまん!
ネイル変えたよー!!
いまから原稿少し書くぴょん!! pic.twitter.com/U8KfXbKXKk— 吉沢さりぃ🍺 (@sally_y0720) June 6, 2020
【オンライン化できる美容関連業の例】
- エステサロン
- ネイルサロン
- メーキャップスクール 等
ホームケア・セルフケアのレクチャー
コロナ禍の中では対面型の店舗に通うことができないため「肌や爪のお手入れを自分でしたい」と考える人がたくさん居ます。しかし自己流のお手入れだけではなかなかうまくいかない… このような不満から「プロによるお手入れの指導」を求める女性も増えているのが現状です。
個人で違う肌の状態に合わせたマッサージ方法、初心者でも扱いやすいジェルネイルのやり方… ミーティングツール『Zoom』等を使えば、プロのエステティシャンやネイルアーティスト達がマンツーマンでこのような指導を有料で行うこともできます。
店舗EC化で売上アップ
セルフケアのレクチャーで重要なのは、自社・自店舗でおすすめのケアアイテム(美容液やサプリメント等)を購入してもらうことです。自店舗の公式サイトのEC化(ネットショップ化・オンラインショップ化)をキチンと行っておけば、マンツーマンでの指導からスムーズにケアアイテムの販売へと誘導することができます。
自社サイトでの販売であれば、会員向けの割引や独自ポイント制度などを作ることもカンタンです。独自のクーポンを発行することで、リピーターを得ることにも繋がります。
人気上昇中!サービス業のオンライン化
各種サービス業の中でも、様々な職種がオンライン化で業績を伸ばしています。
zoomで占い♪
元々スピリチュアルな話しが大好きなお二人
今日は、zoomで占い♪
させていただきましたすごく楽しいですよ♪#ウクレレと占い#タロット占い#しいはらウクレレ pic.twitter.com/f13IGLbKie
— ウクレレと占い🌺しいはらウクレレ (@mipotanmama) June 20, 2020
【オンライン化できるサービス業の例】
- コンサルタント
- プランナー
- 占い
- ナイトワーク(キャバクラ等)
ビジネスコンサルタントもオンラインで
戦略コンサルタント、財務アドバイザー、人事コンサルタント…ビジネスシーンにおいては様々なコンサルタントが存在していますね。従来は社に赴くことが一般的だったこれらのコンサル業務も、ミーティングツールを使ったオンライン化が進められています。
オンラインコンサルタントのメリットは、従来とは異なり「商圏が関係無い」という点です。全国・全世界のどんな企業でも、コンサルタントの持つ専門知識を必要とするクライアントとマッチングさえすればサービスを提供することができます。
『Zoomキャバクラ』も話題に
「オンライン化は無理では?」と思われてきたナイトワーク関連ですが、今回のコロナ禍ではZoomでキャバ嬢とおしゃべりが楽しめる「Zoomキャバクラ(ズームキャバ)・オンラインキャバクラ」が登場し注目を集めました。
ズームキャバクラは、「LINE」等のメッセージツールでの予約後にLINEPayや連携ECサイトで先払いをしてもらい、その後にZoomのURLを顧客に送るシステムを取っています。最近では店舗独自のドリンクシステム(有料のドリンクチケットを購入でキャバ嬢の売上になるシステム等)を付随する店舗も増えてきました。
Zoomキャバクラは従来の常連客の店離れを防ぐだけでなく、全国規模で顧客を得るための新しいマーケティング法として支持されています。
早いオンライン対応が命!飲食業
従来は『ぐるなび』『HOT PEPPER』等の登録型サイトに予約関連業務だけをまかせていた…という店舗が多かった飲食業。しかしコロナ禍以降は、店舗独自のオンライン化の工夫が業務成績を左右するようになっています。
ZOOM居酒屋楽しすぎ。問題は帰りの心配をする必要がないのでちょっと飲み過ぎる事かなあ。緊急事態宣言も解除になったし、こんどはリアルのオフ会もいいかもね。久しぶりに皆さんの元気な顔も見たいしね。https://t.co/0cvCSxQFlL
— 相場は僕のATM!? (@puyan3302) June 21, 2020
【オンライン化できる飲食業の例】
- カフェ
- 居酒屋
- レストラン 等
公式サイトEC化で宅配サービスに対応
コロナ禍で「おうち需要」が高まる中、外食産業では宅配・デリバリーへの対応力が問われるようになりました。そこで注目を浴びているのが、自店舗サイトのEC化です。
自店舗の公式サイトに「デリバリー用のメニュー表」やカンタンに注文ができる「オーダーフォーム」があれば、顧客はスムーズにデリバリーを注文することができます。注文の取り違えや配達時間の間違いといったミスも少なくなりますし、電話対応で調理や接客がおろそかになる恐れもありません。
QRコードで上のようなデリバリーメニューにスムーズに誘導できれば、店舗前に弁当受取の人がズラズラと並んでしまう…といったトラブルも防げることでしょう。外食業の営業自粛・営業規模縮小は今後も定期的に繰り返されると見込まれており、デリバリー対応のためのサイトEC化は一刻も早く行うべき対策と考えられています。
「先売りチケット」サービスも人気
クラウドファウンディングやアプリでは、レストランや居酒屋の経営を応援する「先売りチケットサービス」である『さきめし』等も人気となっています。
「先売りチケット」とは、コロナ騒動終息後の来店時に使える飲食代金チケットを、顧客が前もって買えるサービスのことです。経営側にとっては、営業自粛で経営が厳しい中、いますぐに現金を獲得できる手段となります。
とは言え顧客側にとっては「いま現在は店に行けない」というデメリットがあることを忘れてはいけません。先売りチケットを売る場合には「3,000円分チケットで5,000円分の飲食ができる」といったお得感をもたせることが大切です。また有効期限を無期限とする等、顧客側が「これなら買ってもいいかな?」と思えるような親切な姿勢を取りましょう。
混雑状況のリアルタイム配信も
緊急事態宣言の撤廃後は、徐々に外食業も再開の見通しが立ってきています。とは言えコロナの完全な打開策が生まれるまでは「2メートル以上の距離を取る」「直接的な接触を避ける」といったソーシャルディスタンスの対策を取り続けなくてはなりません。
顧客側も敏感になっている人が多いですし「混んでいる店は避けたい」「他人がすぐ隣に座るような店は避けたい」と考えることでしょう。
店舗公式サイトやSNS(Twitter等)を使って店内の混雑状況をリアルタイムで配信すれば、顧客が安心して来店できる要素のひとつとなります。また「Googleマイビジネス」の機能を使えば、Googleでの検索時に店舗の混雑する時間帯を表示させることも可能です。
接客のオンライン化が人気!住宅関連業
コロナ社会の長期化が見込まれる中、住宅関連業でも業務の一部のオンライン化を推し進めて集客に繋げる動きが出ています。
今日は匝瑳市内のご新規様宅へ🏡
お客様は不在の為、黒板で作業前後の写真を送って確認してもらいます😉
他にもZOOMやLINEを使っての、作業内容の確認も可能です🙆✨ pic.twitter.com/TLp2cvRCh0
— 小川貴史(小川造園) (@OGAWALandscape) June 18, 2020
【オンライン化できる住宅関連業の例】
- 内装業
- 外壁塗装
- 遺品整理業
- 造園業
- 清掃業
- 不動産関連 等
顔を合わせず打ち合わせ
緊急事態宣言やロックダウンで「家で過ごす時間」が増えた結果、「家の中でより快適に、気持ちよく過ごしたい」と考える人の率が上昇しています。長期旅行や遠出等が難しい時期が続きますから、今後もこのような「自宅に対する需要が高い状態」が維持されることでしょう。
ただ外壁塗装や造園業等の住宅関連業種の場合、ネックとなるのが顧客の自宅等での打ち合わせです。「なるべく業者が家に来る回数を減らしたい」「あまり業者と顔を合わせて打ち合わせしたくない」と考える消費者が増えています。
ZoomやLINE等のビデオ通話、メッセージサービス等を活用すれば、業者側が顧客の自宅に赴く回数を大幅に削減することが可能です。「オンラインでスマートに話が進められる」という点は、競合他社から頭ひとつ出る企業の強みともなります。
契約までオンライン化した不動産業も
近年では賃貸物件の下見・内見から契約まで、すべてのプロセスをオンライン化した不動産業者も登場しました。内見の代わりには、社員スタッフが撮影した物件動画を公式サイトに掲載。またドローンで物件の外観撮影を行って公式サイトに掲載し、イメージアップに繋げる業者も増えています。
コロナショックによって大打撃を受けている不動産業ですが、このようなオンライン適応型の不動産業は確実に契約数を伸ばしています。
おわりに
「オンライン化で集客に繋げる」という言葉のイメージは、コロナ禍の前後で大きく変わりました。今後もさらに幅広い業種・業態でオンライン化は推し進められていくことでしょう。
いかに早く、いかに的確にオンライン化に適応できるかどうかが、今後の企業の生き残りを決めていきます。先に適応した競合他社に商圏を抑えられてからでは、巻き返しを狙うのは困難です。後になってから「やっぱりあのタイミングでオンライン化をすべきだった」と後悔しないよう、早めの舵取りを意識していきましょう。
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