WEBマーケティングを行う上で、確実にチェックしておきたい数値のひとつがホームページの直帰率です。あなたのサイトの直帰率は何%程度ですか?直帰率が激しく高い…そんな時には、公式サイトの改善を考えた方が良いかもしれません。
ここではホームページ・WEBサイトの「直帰率」について、その意味や直帰率が高くなる理由、改善策等を詳しく解説していきます。WEBサイトによる売上アップ・集客力アップを目指したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそも直帰率とは?離脱率との違いは?
直帰率とは、Google検索等から流入した読者が「最初に見たページ」からすぐに別のサイトへ移動した(またはブラウザを閉じてしまった)パーセンテージを示す言葉です。カンタンに言うと、「最初のページだけ見てすぐ帰ってしまったお客さんの率」ということになります。お店で言えば、入ってきてお店の様子をチラッと見ただけでお客さんが居なくなってしまった状態ですね。ちなみに直帰率の読み方は「ちょっきりつ」です。
サイト直帰率に似たWEB用語としては「離脱率(りだつりつ)」という言葉があります。一見すると似ているのですが違いがありますので、キチンとその違いを押さえておきましょう。
【直帰率】
「直帰率」はGoogle検索等からWEBサイトを訪問したユーザーが「最初の1ページだけ」を閲覧し、そのままサイトから離脱したパーセンテージを示します。
【例】
ユーザーが「Google検索」で「東京駅 おいしい イタリアン」で検索
↓
ヒットした「イタリアンレストランA」トップページを閲覧
↓
トップページからそのまま別のWEBサイトへ遷移 ← この数値
【離脱率】
「離脱率」はWEBサイトを訪問し複数のページを閲覧したユーザーが、そのページの閲覧を最後にして離脱したパーセンテージを示します。
【例】
ユーザーが「Google検索」で「東京駅 おいしい イタリアン」で検索
↓
ヒットした「イタリアンレストランA」トップページを閲覧
↓
同サイト内「メニュー」を閲覧
↓
同サイト内「シェフ紹介」を閲覧
↓
同サイト内「アクセス」を閲覧後、別のWEBサイトへ遷移 ← この数値
ごくザックリとまとめれば「お店に入って、すぐに帰ってしまうのが直帰率」「いろいろ見てから帰るのが離脱率」といったところでしょう。
直帰率の平均は?基準値はある?
「サクッとページを見てまっすぐ帰ってしまう読者」の率を示すのが「直帰率」ということですが、直帰率の平均値はどの程度なのでしょうか。
数値系・データ系ページの場合は直帰率50%以上
数値やデータ等が示されているページの場合、直帰率は50%~65%近くと高くなりがちです。数値・データー等のページというのは、例えば「レストランのコースメニューのページ」や「美容院の料金表ページ」等を示します。
これらのページに来る読者は「とりあえずコースメニューの料金を知っておきたい」「美容院のパーマの価格を知っておきたい」といった人ですから、その数値(データ)を知れれば満足し、直帰する率が高いというわけです。
数値系・データ系ページの場合、直帰率が比較的高くてもそこまで大きな問題は無いと言えるでしょう。
トップページの場合の直帰率は20%~30%
反対に店舗や施設の「トップページ」の場合、直帰率は20%~35%前後と、数値系ページに比べて格段に低くなる傾向が見られます。これはトップページから「メニュー」「アクセス」「店舗紹介」等、求める情報のあるサイト内の各ページへと移動する読者が多いためです。
しかしトップページが見にくい、ほしい情報が見当たらないといった問題がある場合には、トップページからでも読者は直帰してしまいます。店舗・企業のトップページからの直帰率が高いという場合、サイト改善を真剣に見直す必要があるわけです。
このように一口に「直帰率」といっても、そのページごとの役割によって直帰率の高低には違いが出てきます。「とにかく直帰率を下げる」といった曖昧な考え方ではなく、特に直帰率に問題があるページを特定し、サイト改善の必要性を判断していくことが大切です。
業界毎の数値の違い
直帰率の平均値は、業界によっても微妙に変わってきます。
【直帰率の目安例】
- 飲食店:66%~67%
- ニュース関連:57%~58%
- 金融関連:50%~51%
- スポーツ関連:51%~52%
- 教育関連:48%~49%
- ショッピング・EC関連:45%~46%
- 不動産関連:43%~44%
教育関連(塾・習い事等)や不動産関連の場合、訪れる読者は塾の情報や不動産情報を詳しく知りたがっていますから、サイト内のいくつものページをチェックすることが多いです。そのため直帰率は比較的低くなります。
反対に飲食店舗のサイトの場合、読者は「お店の場所を確認しておきたいだけ」「メニューの価格を確認したいだけ」といったケースが多々あります。ですから直帰率が他の業種に比べて高いのです。
ですから飲食店舗の「アクセス」や「メニュー」等の直帰率が高いのであれば、そこまで「直帰率が高い!」と気にする必要は無いかもしれません。ただそこで上手に「予約」のフォームへと導くことができれば、直帰率を下げるだけでなく、「売上・集客アップ」へと繋げることもできる…というわけです。
直帰率が高いのはなぜ問題?
さて、あなたのホームページの直帰率は平均より高かったですか?低かったですか?じっくりと見てほしいはずのページの直帰率が高い、そもそもトップページの直帰率が著しく高い…これは大きな問題です。なぜ直帰率が高いのは問題となるのでしょうか。
ユーザーの不満度が高い可能性
直帰率が高い現状としてもっとも問題なのは「ユーザーが求めている情報が提示できていない」という可能性です。直帰率が高いということは、ユーザーがパッと見て「ここにはほしい情報が無い」と判断しているということ。その理由は次項で詳しく述べますが、とにかくユーザーの満足度が低いサイトであることは懸念すべきでしょう。
SEO対策の意味がなくなる
いくらSEO対策をがんばってGoogle検索で上位表示を得たとしても、直帰率が高いのでは意味がありません。検索で流入してきた読者が2~3秒で離脱してしまえば、購買や契約といったコンバージョンにつながるはずもないからです。
そもそもSEO対策を行う目的は、流入してきた読者を購買・契約等へのアクションへと導き、最終的に売上アップ・集客アップへと繋げることです。ただ上位に表示されれば良いというものではありません。
WEB広告等にはそれなりにコストもかかりますが、その行き先となるWEBサイト(公式ホームページ)が魅力的ではなく直帰率が高ければ、広告費用を無駄に投じていることになってしまいます。
企業イメージ・製品イメージの低下につながる
直帰率が高いということは、ザックリ言えば「ユーザーに寄り添っていないサイトである」ということです。不親切なWEBサイト、わかりにくいWEBサイト、というのも同義ですね。
このようなWEBサイト(公式サイト)を持つ店舗や企業に対して、ユーザーが好意を持つはずもありません。直帰率が高いということは、すなわち企業イメージの低下、製品やサービスの質のイメージの低下にまで繋がりやすいのです。
直帰率が高くなる6つの理由
ではなぜ、WEBサイトの直帰率が高くなってしまうのでしょうか?ホームページの直帰率が高くなる理由を6つリストアップしてみます。
1.サイトが重い・閲覧に時間がかかる
直帰率の高さに通じる技術的な問題としては、「まずサイトが表示されるまでに時間がかかりすぎる」というものが挙げられます。ユーザーが表示を待ってくれるのは「タップ(クリック)をしてから3秒」までと言われています。
この「ユーザーが待つ時間」はスマホの台頭によってさらに短くなりつつあり、最近では「2秒までが限界」というデータも出てくるようになりました。表示・閲覧に時間がかかるサイトからは、ユーザーはすぐに離脱してしまうのです。
2.画面表示がおかしい・読みにくい
WEBサイトの直帰率が高くなる理由として、特に近年では「表示」の問題が挙げられるようになっています。サイトを表示させた途端に全面に大きな広告が出て、それをどうやって消せばいいのかわからない……こんな経験に困ったことがある人も多いのではないでしょうか?
- 広告によって表示が崩れている
- 広告で本文や画像が覆い隠される
- スマホ(またはPC)で見ると表示がおかしい
- 行間や文字数の表示が適正でない
- フォントや色合いが著しく読みにくい 等
無料で作れるホームページ等の場合、広告が大きく掲載され、読者側には不快な思いをさせるケースが多々あります。また外資系のホームページ制作ツール等で作られたサイトでは、フォントや行間等の配置が日本語表示に適しておらず、日本人ユーザーには見にくいサイトとなってしまっているケースも多いです。
3.検索ワードと内容が一致しない
検索から流入してくるユーザーは、当然のことながら検索ワードにまつわる情報を取得するためにページを読んでいます。例えば「渋谷駅近く/パンケーキがおいしいカフェ」で検索してきたユーザーは、渋谷近くのカフェ情報だけを求めているわけですよね。
この検索ワードでヒットしたからページにアクセスしたのに、「私の味の記憶」というタイトルだけのブログに辿り着いてしまった…これではユーザーは「このページの情報は検索ワードと関連があるのか?」と悩むことになってしまいます。
ユーザーはいちいちページの全部の情報をチェックしたりはしません。「探すのは面倒だ/他のページを探した方が早そうだ」と判断し、すぐに直帰してしまうのです。
4.どこに情報があるかわからない
もう一度、先程の「渋谷駅近く/パンケーキがおいしいカフェ」で検索してきた例で考えてみましょう。ユーザーが訪れたページのタイトルが「パンケーキがおいしいカフェ特集」となっていれば、カフェの情報はどこかにありそうです。
しかしそのページが1万字近くもある長いページで、目次もなかったとしたらどうでしょう?ユーザーはたった1軒か2軒のカフェ情報を探すために、すべてのページに目を通さなくてはなりません。
「どこに情報があるのか」を見つけ出せないユーザーは、情報取得を即座に諦めてしまいます。
5.次にどこに行くべきかわからない
例えば塾の料金ページを見ていたユーザーが居るとします。このページ内に「資料請求」や「無料見学」への動線があれば、ユーザーは「試しに資料をもらって見ようかな?」「見学をしてみようかな」と考え、そのページへと遷移することができるでしょう。
しかし動線がなかったり、動線がわかりにくくボタンが見つけられないといった場合にはどうでしょうか。ユーザーは「とりあえず料金はわかったから、良いか」と満足し、サイトから直帰してしまうはずです。
店舗や施設のWEBサイトでは「購買」「資料請求」「見学申込」「契約」といった何らかのアクション(コンバージョン)を最終目的としています。このコンバージョンにいかに滑らかに繋げ、ユーザーを導くかで、直帰率が変わってくるのです。
6.決断ができない
製品の購入ページや資料請求ページ等の直帰率が高い、申込みフォーム等への遷移がされない……これはユーザーがページ閲覧中に「買おう」「申し込もう」という決断ができていない状態です。これにはいくつかの問題が考えられます。
- 製品ページの情報等が不足している
- スペック等だけの提示で「読者目線」のベネフィットが提示できていない
- 希少性や期間限定性等のアピールが少ない
特にランディングページ(広告からすぐにアクセスできる、縦長レイアウトのページ)の場合、その1ページの中でどこまで読者に訴求ができるかが勝負となります。インパクトの高い内容や広告的要素を強めたデザイン等をしっかり検討すべきと言えるでしょう。
サイト直帰率を改善する対策
ではサイト直帰率を改善するために、具体的にどのような対策を取るべきなのでしょうか。
1.ユーザ環境を問わない表示
現代においてまず「ホームページのスマホ表示対応」は必須です。また反対に、スマホ表示だけに力を入れすぎてPC表示を軽視するのも問題と言えます。ユーザーの環境を問わず、どの環境下においても快適に表示できるサイトであることが第一です。
2.広告表示は無しか最低限に
ホームページの広告表示は「無い」がベストです。現在では月100円~数百円といった低コストでも広告表示の無いホームページが提供できるサービスも見られるようになっています。特にコンバージョンを重視するサイトの場合、広告表示の無いサイトであることを強くおすすめします。
どうしても広告表示をしたいという場合にも、表示がどの程度になるのかはよくチェックを。画面の半分以上を広告が覆うような過剰広告は避けるべきです。
3.タイトルで内容把握できる工夫を
特にテキストの多いサイトでは、タイトルを読んだだけで内容の7割程度が把握できるようにしておくことが大切です。「何が書いてあるページなのか」を端的に書くようにしましょう。
4.目次と画像でわかりやすく
情報量の多いサイトほど、目次と中タイトルをきちんと作りましょう。中タイトルをザッと読むだけで、ページのおおまかな流れを読者が追えるようにすることが大切です。また目次はページの上部に置いて、読者が読みたい部分にすぐに飛べるようにしておきましょう。
重要な部分には表や画像を設置し、内容が感覚的に理解できるようにすることも意識しておくと良いですよ。
5.動線を考えたリンク配置
資料請求・購入・見学申込等のコンバージョンにつながるリンクは、すべてのページから滑らかにつながるように配置しましょう。特に多いのが、料金表等からは申込みフォームへの遷移があるのに、FAQ(よくあるお問い合わせ)からはフォーム遷移が無い、といったパターンです。
お客様は必ずしも料金表から申し込んでくるとは限りません。どのページからでも確実にコンバージョンに繋げるように動線を考えましょう。
6.「いま買う」メリットをアピール
サイトを訪れる読者は、購入や契約を検討している状態です。それを後押しするために「期間限定」や「希少性」をアピールしてみましょう。例えば「一週間だけの特別セール」や「3日間だけのクーポン配布」「30名様限定の先着特典」があれば「今日のうちに申し込もうか」と考える人も多いことでしょう。
「いま、このタイミングを逃さずに買おう」と読者が考えられるように、常に新しいメリットを提示していくことが大切です。
おわりに
サイトの直帰率が高い理由とその改善策について解説しましたが、サイト直帰率について思い当たるところはあったでしょうか?WEBサイトの内容自体が大きくは変わらなくても「見せ方」を変えるだけで、サイト直帰率は改善されていきます。
直帰率が改善されることで、コンバージョン率等の良好化が見られるケースも多いです。WEBサイトでの売上げアップ・集客率アップを目指したい時ほど、ぜひ直帰率に着目してみてくださいね。
こんにちは。【検索上位表示ホームページ制作】中小企業様の集客に特化したコンテンツ作成&Webマーケティングのアドバイザーをしております。貴社の魅力を引き出し大企業と渡り合えるコンテンツ作りには自信がございます。Web事業歴15年目。「地域一番を目指したい」と言うweb担当者様お気軽にご相談ください。