2019年以降、GoogleのSEO対策において不可欠とも言われているのが「E-A-T」の存在です。「今後E-A-Tを軽視したサイトは確実に上位表示されない」とすら言われる昨今、Webマーケティング担当者は早急な対策を求められています。Web集客を成功させるためにも、現在のホームページやブログを見直していきましょう!今回はGoogleが提唱した「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」について、その内容とホームページ・ブログ改善による対策を解説していきます。
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そもそもE-A-Tとは?
E-A-Tとは、以下の3つの単語を組み合わせてGoogleが作った造語です。
E xpertise:英語で「専門知識」や「技量」、「熟練」等を表す単語。ここでは「専門性」と訳します。
A uthoritativeness:Authoritativeとは、「権威があること」を示す形容詞。名詞の「ness」が付くので、「権威性」といった訳し方ができます。
T rustWorthiness:直訳すると「信頼価値」といった意味になりますが、ここでは上記の「専門性」「権威性」に揃え、「信頼性」と訳すと理解しやすくなります。欧米では単に「Trust(信頼)」と表記させることも多いです。
つまりGoogleは、「良質と判断するホームページとは『専門性』『権威性』『信頼性』を兼ね備えることだ」という指針を示したということになります。もっと日本語風に噛み砕くと、こんな風に表現できそうです
…どうでしょうか、Googleが求めているサイトのイメージがなんとなくは理解できそうですね。
Googleは2018年の大型アップデート以来、上記のような「E-A-T」を満たすと判断できるサイトを積極的に上位表示させるようになりました。今後のSEO対策において、「E-A-T」は最重要課題と考えられています。Webマーケティングを成功させる上で、Web担当者はこの「E-A-T」という問題にしっかりと取り組まなくてはならないのです。
Webマーケティングを成功させるE-A-T対策
ホームページ・ブログの「E-A-T」を向上させるために、私達はどのような対策を取ることができるのでしょうか。
Expertise:専門性を高めるための対策
専門性とは、その言葉通り「専門的であること」「その分野に特化していること」を指します。ホームページやブログが専門性が高いと評価されるためには、まず以下のような工夫が必要です。
1.記事テーマを「経験済み」または「勉強中」に絞り込む
E-A-T対策としてサイトやブログの専門性を高める上で、まず重要なのがテーマの絞り込みです。Googleに「専門性が高い」と評価されるためには、他者よりも高い知識量・経験値が必要となります。少し調べればわかる程度の記事を量産するだけでは、専門性の上昇とはなりません。
大学・専門学校等で特化した勉強をしていた内容や、企業・店舗の業種に関連する内容等、一般人が知らない知識や経験を披露できる分野にテーマを絞り込むようにしましょう。
テーマを細分化させるのも手です。例えば「小説全般を扱うブログ」よりも「ミステリー専門のブログ」の方がより特化されますし、さらに「海外ミステリー専門」「珍作のみを扱う」等となれば、専門性はより高まります。
ただし、専門性は今後も長く維持していく必要があります。趣味関係等をテーマとするブログの場合、定期的に研究や発表を続けていくわけですから、無理なく続けられるテーマを選びましょう。
2.テキストにボリュームを持たせる
Googleは専門性とテキストボリュームについて、かなり高い関連性をもたせた判断をしています。カンタンに言えば、テキストボリュームが無いサイト、短いブログは低評価となりがちです。
「テーマに詳しい人ならば、一つのテーマについて長く語れるのは当然」という判断がされている…と考えて良いでしょう。例えば映画評ひとつ取っても、500字に満たない気軽なブログと5,000字を超える論文であれば、後者の方が「専門性が高い」と判断されやすくなるわけです。
3.専門用語や業界独特の表現を使う
一般人にもわかりやすいサイトのテキストやブログ記事を書くのはもちろん大切なことです。しかし誰もが使う言葉ばかりでテキストを作っていては、「E-A-T対策」とはなりにくいでしょう。専門性が高い記事であればあるほど、独特の専門用語や表現が出やすくなると考えられるためです。
NG例:今回ご紹介する着物の色は赤です。
OK例:今回ご紹介する着物の色は、日本の伝統色では「赤丹」(あかに)と呼ばれます。もともと赤い土を顔料として作られた色合いで、その赤土については13世紀の書物である『播磨風土記逸文』にも記載があるほどの歴史を持つ色です。
専門用語・業界用語等は適宜織り込みながら、一般読者が読んでもわかりやすいように注釈を入れて説明をするようにテキストを作っていきましょう。
Authoritativeness:権威性を示すには
権威性とは、誰もが「あの人(あのサイト)が書いていることならば、真実なのだろう」と納得するような力を持つサイト(人物)であるということです。その方面で最高レベルの知識力、技術力を持っていると人々に判断される必要があります。
1.著者名・企業名・業種を明記する
SEO対策のためにE-A-T、中でも権威性を改善するのであれば、記事の著者名や企業名等をしっかりと公開することが大切です。特に以下のような場合、業種の公開が権威性を示す大きな要素となります。
・企業・店舗の運営ブログで、業務内容とブログのテーマが同じである
・個人の運営ブログだが、職務内容とブログテーマが同じである
・【例】カリスマ店員のいる美容院運営による「髪質に合ったシャンプーの選び方」のブログ
・【例】現役東大生による「東大に受かるための勉強の仕方」のブログ 等
ただし特に個人運営ブログの場合、いくら「現役ネイリスト」「美容師」「保育士」といった資格を提示しても、匿名性が高い状態だと権威性は示せません。次の項目の「信頼性」にも関わることですが、情報の権威性を示すには、運営者情報はある程度開示する必要があると考えた方が良いでしょう。
2.記事公開日・更新日は正確に記述する
記事の権威性を損ねないためには、その記事が「いつ書かれたのか」を正確に記すことも大切です。また万一内容に誤った点があったり、訂正をした部分があれば、訂正した部分を明確に記述した上で更新日もはっきりと書いておきます。
3.他サイトから適宜引用する
「今回の自分の記事がどのような情報を基にしているのか?」「どのデータが論拠となっているのか?」という点は、記事の権威性を高める大きな要素です。重要な点は適宜他サイトから引用して、出典をハッキリとさせましょう。
ただし引用しているサイト自体が匿名性の高いサイトでは、まったく意味がありません。官公庁のサイト、新聞社のサイト、研究者のサイト等、他の権威性のあるサイトをキチンと選択することが大切です。またサイトが引用ばかりになるのはNG!引用できるのはテキスト全体の20%以下と考えましょう。
4.テーマが統一されている
一般読者に「権威的だ(プロフェッショナルだ、その筋の知識人だ)」と受け取られるには、ホームページやブログのテーマが統一されている必要があります。先月は政治の話だったのに、今月に入ってからはテレビドラマの話題ばかり…このようなブログでは「権威性」は得られません。一つのサイト・ブログ内ではアレもコレもと記事内容を盛り込みすぎないようにしましょう。
5.記事数が一定にある
記事数が全部で3つしかないブログに対して、あなたは「プロっぽい」と感じるでしょうか?「昨日今日できたばかりのブログ」と思った人は、そのサイト・ブログに対する評価を著しく下げてしまいます。
その分野の権威と認定されるには、記事数はある程度溜まっている必要があると考えましょう。ただし同じような記事を粗製濫造するのでは意味がありません。特にホームページ・ブログ解説の序盤に良質な記事が多数用意できるように、記事テーマは事前にしっかりと考慮しておくべきです。
6.定期的に更新を行う
一時的に「権威的」となったサイトでも、1年も2年も更新が無ければ「情報が古い」と判定されてしまうことでしょう。常に「業界の権威」であるためには、サイトやブログは新鮮な情報を提供し続けている必要があります。
記事クオリティとの兼ね合いもありますから「毎日更新」を義務付ける必要はありませんが、週に1回・月1回以上といった定期的な更新を続けることが大切です。
7.権威性の高いサイトから被リンクされている
権威性の高いサイトから被リンクされるようになれば、サイト・ブログの権威性は大幅にアップしたと考えられます。
ブログ、Youtube、SNSで権威性(説得力)を作る方法
・フォロワー数を表示
・著名人の推薦を公開
・書籍や論文を引用
・売上実績を公開こうした権威性があるだけで相手に圧倒的な説得を与えることができる。逆に権威性のない情報は真実であれ説得力を失う。
成果が出ない人ほど権威性を意識したい
— ヒロキ@株投資を極める連続起業家 (@hiroking10ten) 2019年4月2日
ブログを6年ほど書き続けて気付きましたが、最重要は「権威性」です。
僕のブログが読まれる理由は「ブログ収益7桁・月間100万PV・毎日更新680日」という実績があるからです。あなたの権威性は何ですか? ここで「権威性=ポジション」を取れると、確実にブログ収益とアクセスが加速しますよ— マナブ@バンコク (@manabubannai) 2019年3月20日
TrustWorthiness:信頼を得るには
TrustWorthiness(信頼性)を高めるということは、多数のユーザーに信頼されるサイト、安心して利用してもらえるサイトになるということ。とても難しそうに思えますが、実は一見すると地味なポイントが「信頼性」に多数関係しています。
関連記事:売上・集客アップに必須!信頼されるコンテンツ作りの5つのポイント
1.運営者情報をできるだけ開示する
「権威性」の項目で運営者・著述者名を明記すると述べましたが、「信頼性」の上昇という意味では、さらに多数の情報開示が必要となります。
例えば「物流の会社です」と企業名を言われただけで、あなたはその会社と取引する気になるでしょうか?名刺に住所があり、ホームページを見ればオフィスの様子や企業の規模がわかる--このように「相手の情報」を知り得たところで、ようやくビジネスの話に入れるはずです。
相手の信頼を勝ち取るためには、上記のように「匿名性」を減らし、運営者・著述者の情報をできるだけ見せていくことが重要になります。
企業(店舗)の所在地
サービス名、業種
企業の規模
代表・スタッフの顔写真と人数
企業沿革
店舗の電話番号 等
ただし個人運営のサイト・ブログの場合、住所・電話番号等は開示をしない方が良いでしょう。この場合には、項目2の方法を参考にしてみてください。
2.連絡手段を容易にする
ユーザー側から運営者・著述者に対して連絡を取ろうとすることができる--この一点があるかないかで、サイト・ブログの信頼性は大きく変わります。現在では電話番号以外にも以下のような連絡手段がありますので、そのうちのいくつかを開示してみましょう。
【連絡手段の例】
・メールアドレス
・Twitter、Facebook等のSNSのDM
ただしメールアドレスやSNSは、原則としてWeb対応用のアカウントを用意しておくことをおすすめします。取引先等向けのメールアドレスとWeb対応用のアドレスを同一にすると、Web経由で多量の連絡が来た場合に優先順位の高い連絡が埋もれてしまう可能性があるためです。
3.Webデザインは可能な限り外注する
ほとんどのユーザーは、サイトへの印象を「見た目」で判断しています。またネットユーザーは少しでも「使いにくい」「不親切だ」と感じたサイトに対し著しく印象を下げることも調査によって判明しています。
例えばあなたのスマホで、ある企業のサイトにアクセスをしたと考えてみましょう。正常に表示がされない、文字化けしているーーこんな時、あなたはそのサイトをもう一度使おうと思うでしょうか?そのサイトからモノを買おうと思いますか?見た目に少しでも「不自然」に感じるところがあれば、サイトへの印象を大幅に下げてしまうはずです。
Webページのレイアウトや画像の配置、タイポグラフィの選び方、さらにはUI(ユーザーインターフェース)の操作性--このような専門知識は、残念ながら一日二日で習得できるものではありません。
もちろん「なんでもいいからホームページを置きたい」という人なら、初心者レベルのデザインでも良いことでしょう。しかし「SEO対策のためにE-A-Tを向上させたい」と思うのなら、「信頼性が得られるサイトデザイン」を外注した方が早道です。
関連記事:UX(ユーザーエクスペリエンス)の意味とは?概念やUIとの違いを詳細解説
4.誤字脱字とリンクミスを避ける
基礎的な部分ではありますが、テキスト内の誤字・脱字は徹底して避けましょう。テキスト内に誤字脱字があった場合、ユーザーの72%が「記事内容を信頼できない」という印象を持つというアンケート調査も出ています。また慣用句や助詞の使い方等にも間違いが無いよう、チェック体制を作ることが大切です。
その他のミスとしては、リンクミスが挙げられます。サイトの大幅な更新をした時などにはサイト内のリンクをよくチェックして、リンク切れが起きていないかを確認することも忘れないようにしましょう。
おわりに
Googleの提唱するE-A-T(専門性・権威性・信頼性)について、また今後のホームページやブログの改善点のポイントについての解説はいかがでしたか?統一テーマから大幅に外れた記事を削除する、今までの記事を書き直してボリュームアップする…このような地道な対策も、『E-A-T』の向上の一助となるはずです。
もしも現在運営しているブログのテーマが散漫なものであれば、今後のSEO対策のためにも統一テーマの大幅な見直しをした方が良いでしょう。GoogleにおけるE-A-Tの重要視は、今後ますます強まると予測されています。一日も早いホームページ・ブログ改善を始めることが大切です。
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