幼児のプログラミング教育の必要性が注目される理由とは?

幼児のプログラミング教育

近年、子ども教育業界で大きな注目を集めているのが「プログラミング教育の必修化」という話題です。小さなお子さんと暮らす方の中には、一度は耳にしたことがある…という人もいるのではないでしょうか。

しかし急に「プログラミング」と言われても、何を学ぶのかがわからなかったり、そもそもプログラミング教育の必要性はあるのか?と首をかしげている保護者の方も多いはず。今回は幼児・子どものプログラミング教育の必要性や目的、そしてメリット等について、詳しく解説をしていきます。

そもそもプログラミングとは?何ができる?

プログラミングでロボットを動かす
プログラミングとは、とてもカンタンに言うと「コンピューターに動いてもらうための指示を、ひとつひとつ順番に書いたもの」です。

コンピューターは色々なことができそうに見えますが、残念ながら「自分で考えて動く」ということはできません。例えば「立っているロボットにA地点に行ってほしい」と、考えたとしましょう。でもロボットの頭の中のコンピューターに「Aに行って!」と言うだけではダメ。一度もやったことが無い作業なので、ひとつひとつの作業を指示する必要があるのです。

右足を前に出す

右足をおろす

左足を前に出す

左足をおろす

A地点を認識する

足の動作を止める…

このような指示内容を順番通りに計画(プログラム)してあげることが、「プログラミング」なのですね。ちなみにコンピューター達は人間の使っている言葉とは違う言語を使います。コンピューター用の言葉、というわけですね。

これらは「プログラミング言語」と呼ばれており、いくつもの種類があります。私達の身の回りには、このような「コンピュータープログラム」で動いているものが実にたくさんあるんですよ。

プログラミングによって動くものの例

・パソコンのアプリケーション(ExcelやWord、Internet Explorer等)
・スマホのアプリ
・TwitterやFacebook等のSNS
・銀行のATM
・エレベーター
・テレビ
・HDD
・IH炊飯ジャー
・自動ドア
・コンビニのレジ
・駅やバス停の電光表示板

プログラミングができるようになれば、個人でスマホのアプリやゲーム等を作ったり、Web上の便利な自動化サービスを作ることもできます。さらには就職先でビジネスに役立つサービスを作ったり、メーカーでのモノづくりにプログラミング技術を発揮することもできるのです。

子どものプログラミング教育が必修化!

プログラミング教育必修化
2016年4月19日に行われた第26回産業競争力会議では、日本再興戦略の一部として「幼児・子どものプログラミング言語の必修化」が盛り込まれました。

2019年現在、以下のようなスケジュールで各学校でのプログラミング言語の学習がスタートする予定です。

・2020年(令和2年)小学校でのプログラミング教育必修化
・2021年(令和3年)中学校でのプログラミング教育必修化
・2022年(令和4年)高等学校でのプログラミング教育必修化

現在小学校に通学されているお子さんや、幼稚園・保育園に通っているお子さんの場合、間もなくプログラミング教育がスタートするということになります。

幼児・子どものプログラミング教育の目的は?

プログラミング教育の目的
そもそもなぜ、日本の発展戦略の中で「幼児・子どものプログラミング教育の必要性」が着目されるようになったのでしょうか。

子ども達の職業選択の候補を増やす

2020年以降、コンピュータープログラムやAI(人工知能)の発展により、さらに業務の自動化は進むと予測されています。遠くない未来、多くの単純作業はコンピューターや機会が担えるようになり、その分だけの「AI失業率」はアップするという見通しです。

反面、「コンピューターが使える」「プログラミングを理解できる」という人材の需要は今後も上がり続けることは確約されると言って良いでしょう。近年ではコンピューター業界だけでなく、例えば医療やデザイン業界、珍しいところでは伝統工芸品の世界等でもコンピューター技術が用いられるようになっています。

「プログラミング言語の習得」という技術の保持によって、子どもたちのキャリアの選択肢がグッと広がりるのです。

優秀な国内IT人材の確保

AIが単純労働を不要とすることによる「AI失業」が予測されれる反面、優秀なコンピューター技術者やIT人材は大幅に不足する見通しとなっています。2030年のIT人材不足は80万人近くにも上るという驚異的な数字が信憑性を帯びてきているほどです。

幼児・子どものプログラミング教育を急ぐ背景には、急成長するIT市場に人材育成を追いつかせたいという狙いもあります。

第四字産業革命を迎え「さらに便利な日本」へ

コンピューター技術の発展は、日本に様々な「便利さ」や「豊かさ」をもたらしました。今後はさらに、様々なモノがネットに繋がる「第四次産業革命(インダストリー4.0)」が起こると予測されています。

プログラミング教育を幼児・子どもの時点から取り入れることで豊富なIT人材を育成すれば、日本全体をさらに便利で豊かな国へと押し上げることができるでしょう。

日本は遅れぎみ?世界各国の子どものプログラミング教育

世界各国の子どものプログラミング教育
「プログラミング教育の必要性があるのはわかったけど、でも幼児や子どもにプログラミング言語を教えるなんて、早すぎるのでは…」そう考えている保護者の方も多いのではないでしょうか?

ところが実際には、幼児教育・子ども教育の世界標準で見てみると、日本のプログラミング教育への取り組みは遅れている方なのです。特に近年GDPを伸ばしている国では、幼児のプログラミング教育に非常に力が入れられる傾向となっています。

世界各国の幼児・子どものプログラミング教育状況

イスラエル:1980年代からコンピュータ教育の必要性を提唱。2000年には高校でのプログラミング教育を完全必修化。高校での優秀成績者は、卒業後にも最高ランクの技術指導が受けられる。
エストニア:1998年には全学校がネットに接続。初等学校1年~12学年を対象(日本で言うと小1~中3)に、全公立学校でのプログラミング授業が2012年に導入済み。5歳時にコーディング(プログラミングの基礎)を教えるProgeTiiger(”Programming Tiger”)という体制も発表。
イギリス:初等学校・中等学校でのプログラミング教育「コンピューティング」が2014年からスタート。5歳・6歳からコンピューターの基礎を学び、11歳までにさらに知識を深め、11歳からは実際にプログラミング制作に入る。
ドイツ:3つの連邦州(バイエルン・ニーダーザクセン・メクレンブルク = フォアポンメルン州)が初等教育(グランドシューレ)でのコンピュータの授業を必修化。ギムナジウム(中等学校)では基礎的なプログラミング教育を行っている。

この他、アメリカやロシア等でも幼児・子ども向けのプログラミング教育の導入は熱心に行われています。プログラミングという知識と技術は、社会に適応していくための能力のひとつとして、そしてより豊かに、より優位に生きるためのスキルとして世界では捉えられているのです。

幼児・子どもプログラミング教育にはその他メリットも!

子どもプログラミング教育にはその他メリット
プログラミング教育のメリットは、単に「コードが覚えられる」「コンピューターが扱えるようになる」と言ったものだけにはとどまりません。小さな子どもたちの成長において以下のようなメリットがある点も、幼児・子どもへのプログラミング教育の必要性が注目される理由となっています。

論理性の獲得

コンピュータープログラムに触れたり、作成するにあたっては、論理的かつ理性的な物事の考え方をする必要があります。「なんとなく」ではなく「なぜ?」をキチンと考え、順番を付けながら考える習慣が、子どもたちに「論理性」を獲得させるのです。

・話すこと、やることを順序立てて考えることができる
・物事の優先順位を付けられる
・わかりやすい話し方が心がけられる
・物事の要点を絞った思考力が身につく

発想力の獲得

私達がふだん暮らす世界では、物理的な限界があります。例えば「人間が一人で空を飛ぶ」ということは、残念ながら難しいですよね。しかしデジタルの世界では、このような限界値がほとんどありません。「こうだったらいいな」を否定されないからこそ、より広い発想力を持つ機会が増えるのです。

・自由な想像ができる
・他者とは違う着眼点を持てる
・「より便利に」「より使いやすく」といった改善を考えられる
・日々の生活環境への興味関心度が高まる

創造性の獲得

実際にコードを書くようになれば、子どもたちは何かをゼロから作る経験を積むことになります。「自分が何かを作れる!」という実績の積み重ねと自信が、物を作り出す力の源となるのです。

・「自分でやる」という独立精神が持てる
・インスピレーションを実現させる自信がつく

問題解決能力の獲得

コンピュータープログラムは、「コードを一度書けばうまくいく」というものではありません。1つでも間違っている箇所があればエラーが出てしまいます。どこが間違っているのか、トラブルの原因は何かを冷静に探求し、何度も改善を繰り返していくのです。このような経験の積み重ねが、子どもたちに自分自身で問題を解決する力を与えていきます。

・臨機応変な対処能力が身につく
・粘りづよい忍耐力が身につく

意外と知らない!代表的なプログラミング言語

プログラミング言語
幼児・子どものプログラミング教育の目的やメリットを見て、プログラミングについて興味を持った人も多いかもしれませんね。実際の教育内容はまだ完全には決定していませんが、ここでは代表的なプログラミング言語をカンタンにご紹介してみます。

Java

90年代前半に登場した、比較的伝統あるプログラム言語です。日本でも人気ナンバーワンを誇るほか、世界各国でも定番人気のプログラミング言語で有り続けています。

Javaでは何が作れる?
Javaは用途が幅広いのが特徴。企業向けの業務システムの構築やWebシステム等に加えて、携帯・スマホ(Android向け)のアプリケーションの構築等もできます。

PHP

1995年に公開された、オープンソースライセンスのプログラミング言語です。言語体系が他に比べて比較的取り組みやすい他、フレームワークが豊富であるため、初心者にもおすすめのプログラミング言語と言えます。何より「自分で作ったコードで動く」という喜びが感じられる点が良い点と言えるでしょう。

PHPでは何が作れる?
PHPはほぼWebサービスの構築、Webサイトのためだけに特化したプログラミング言語です。HTMLやCSSにとどまらない、より動的で機能的なWebサイトを作るのに使われます。

Python

近年世界的に注目されているプログラミング言語です。日本ではまだ浸透度はやや低めですが、今後は需要がどんどん高まっていくと予測されています。FacebookやGoogleといった大手サービスが導入している点からも、Pythonの将来性が伝わるのではないでしょうか。比較的初心者にもわかりやすく、学びやすいプログラミング言語です。

Pythonでは何が作れる?
Webアプリやデータ解析ツール、分析ツールの他、AI(人工知能)を作ることもできます。YouTube、Dropbox等の超大手アプリも、Pythonによって作られています。

C言語/C++/C#

C言語とは、1972年に生まれたかなり歴史の長いプログラミング言語です。「古い」というと時代遅れのように思われがちですが、現在も人気は衰えず、シェア率はJavaの次に食い込んでいます。C++、C#は、ザックリと言えばC言語の改良版のような位置づけです。

C言語やC++は難易度がかなり高く、プロのエンジニアでも「C言語は…」という人が珍しくありません。しかしC言語の処理速度は並み居る言語の中でも最速であり、またC言語を学ぶ中でコンピューターそのものの仕組みやシステムの在り方を学ぶこともできます。

より幅広いシチュエーションで活躍するプログラマーになるには、C言語系も欠かせないと言えるでしょう。

C言語では何が作れる?
Webアプリやスマホ向けアプリの他、ロボットの制御、基幹システムの構築、機械のコントロールシステム等に使われます。

プログラミング言語にはこの他にも様々なものがあります。お子様と一緒に、お父さん・お母さんも基礎的なコーディングを勉強してみるのもおすすめです。

おわりに

ログラミング教育が必修化
幼児・子どものプログラミング教育の必要性についての様々な情報はいかがでしたか?今後の情報化社会を生きる上で、プログラミングの知識や技術は貴重なスキルとなっていくことは確実と言えます。今後は「学校でプログラミング言語を学ぶ」というだけでなく、習い事や幼児教育で受けられるより良質なプログラミング教育も注目されることでしょう。

お勧め幼児プログラミング教室

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