Web制作関連入門

無料写真素材・フリー素材を使うメリット・デメリット

ホームページ・サイトの作成に欠かすことができないのが写真素材です。人物や風景画像等の写真素材があるかどうかで、サイトの雰囲気も大きく変わってきますよね。

でもこの写真素材について「無料の素材で済ませようか」「有料の写真素材にした方が良いのだろうか」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

無料写真素材には様々な魅力もありますが、同時に気をつけておきたいデメリットもあります。両方の特徴を知った上で、適切な使い方を考えることが大切です。今回はフリー写真素材を使うメリット・デメリットについて詳しく解説をしていきます。

無料写真素材を紹介しているサイト【5選】

【2019年最新】おすすめの無料(フリー)画像・写真素材サイト6選【商用利用OK】
https://webdesign-trends.net/entry/1222

すべて無料!フリーの画像&写真素材サイト19選【商用利用可能】
https://creive.me/archives/10744/

【2019年版】フリー写真素材のおすすめサイト完全まとめ58選【商用利用無料】
http://photoshopvip.net/96863

【おすすめ写真素材8選】写真・画像素材サイトおすすめ8選!商用利用も可能
https://webst8.com/blog/useful-image-site/

【2020年版】無料写真素材サイトおすすめ12選☆フリー商用画像
https://www.tukaerusite.com/matome/createweb/freephoto.html

無料写真素材のメリットは?

まずは無料写真素材をサイト制作に取り入れるメリットを見ていきましょう。

サイト作成のコストを抑えられる

最初に挙げられる魅力は、何と言ってもコスト面の問題です。フリー写真素材サイトであれば、月額料や登録料・使用料等は発生しません。

ホームページの作成や運営には何かとお金がかかるもの。特にサイト制作や維持・運営・セキュリティ等を外注する場合だと、「コストが気になる」という方が多いことでしょう。

現在では1点100円といった格安の写真素材も登場してはいますが、「少しでもサイト作成費を抑えたい」という場合、無料写真素材は助かる存在となることは間違いありません。

幅広いバリエーションがある

現在日本語で運営されている無料写真素材サイトは、大手~中堅だけでも50サイト以上。海外サイトや小規模サイトを含めれば、1,000以上もの無料素材サイトが存在しています。大手フリー素材サイトには平均10万件以上もの素材の登録がありますから、溢れんばかりの豊かなバリエーションの中で素材選びをすることができるわけです。

「無料」というと選択肢が少ないようにも思えますが、近年では素材選びのバリエーションは有料にも劣らないレベルになっていると言えるでしょう。

気軽に素材を取り替えられる

無料素材の良い点としては、コストを気にしない分、「差し替え」が気軽にできるというところも挙げられます。

「この写真だと色合いが合っていないかも?」「サイトデザインに合わせて、素材も一気に変更したいな」と思った時等に、良い素材が見つかれば料金を気にせずにダウンロードしてサッと差し替えできるというわけです。

無料写真素材にデメリットはある?

様々な魅力があるフリー写真素材ですが、気をつけておくデメリットとしてはどんな点があるのでしょうか。

他サイトと「かぶる」可能性が高い

「この素材、他のブログで何度も見たことあるなあ…」こんな経験ありませんか?例えばフリーの『いらすとや』のイラスト素材や、「驚いた顔」「怒っている顔」等の写真…こんな「有名なかぶり」を見たことがある人は多いことでしょう。

このような「同じ写真素材を使っていることがバレる」という現象は、サイトイメージにとって基本的に良いものではありません。しかし無料写真素材の場合、「かぶり」が起こる可能性は有料よりも高いです。

上のメリットの項目で「無料素材はたくさんある」「バリエーション豊か」であることを解説しましたが、これはじっくりと腰を据えて素材を探した場合を意味します。

「手軽にササッと素材を探したい」「とりあえず良さげな感じのを…」といった探し方をすると、大体の場合「大手フリー素材サイト」の「人気の写真」「すぐに探せる写真」等に行き当たりがちです。

特に無料写真素材の場合、ユーザー数の分母が大きいですから、それだけ「同じ写真を使う人」の率が高くなります。サイトの見た目が「ありがち」になる、「どこかで見た」と思われる…そんなマイナスイメージを読者に与えてしまうのです。

ブランドイメージが低下する?

写真素材が万一かぶった時に最悪なパターンが、「同じ素材を使っているサイトがイメージの悪いサイトだった時」です。無料写真素材サイトの中には、素材を掲載するサイトのジャンル等については制限をかけないところもあります。

例えば「悪質なアフィリエイトサイト」や「アダルトサイト」等で、自社と同じ素材を使っているところがある…といった可能性も考えられるのです。

特に法人サイト・店舗サイト等の場合、このような素材かぶりが起これば、ブランドイメージの低下につながる可能性も大。無料素材を使う上で、ある程度のリスクを考慮しなくてはなりません。

クオリティが今ひとつな作品も

無料写真素材の中には、いわゆる「素人カメラマン」「素人モデル」等のプロでは無いクリエイターの作品もたくさん混じっています。お金を得るための作品ではありませんので、プロの作品に比べてクオリティが落ちるというケースは珍しくありません。

制作側の視点から見ると、「無料だからこの程度のクオリティでも良いかな?」と作品を判断してしまいがち。しかしサイトに訪れた読者には「有料だ/無料だ」といった制作費による甘い判断はありません。

単に「安っぽいな」「なんだか魅力的じゃないな」と思われておしまい…となる可能性も高いわけです。

商用利用ができないことも?

無料写真素材を使用する時によくよく気をつけたいのが、各素材や登録サイトの「利用規約」です。無料写真素材の中には、個人利用はOKでも「商用利用NG」としているものが珍しくありません。

商用利用の定義については素材配布サイトによって異なりますが、ざっくりとまとめると以下のようなものはNGと考えておいた方が良いでしょう

利益が上がる活動であること
有料の製品・サービスの使用促進を求める活動であること

例えば「企業の公式サイト」「店舗公式サイト」への素材利用は当然「商用利用」ということになります。またマーケティングの一環として「A店の店長ブログ」等を運営している場合、それも商用利用と捉えられる可能性が高いです。

利用規約を破って「商用利用」として無料写真素材を使用していた場合、最悪のケースでは訴訟や賠償問題に展開する恐れもあります。

クレジット表記が面倒

無料写真素材サイトの場合、クレジット表記に一定の規定を設けているところも多いです。

クレジット表記規定の例

写真右下に作家名を配置する
写真枠外に素材サイト名を配置する
写真素材サイトへのリンクをサイト・ブログ内に設置する 等

有料素材より無料素材の方が、平均的にクレジット名・リンク設置等に厳密な傾向があります。これは「利用料をタダにする分、自分(自社)の名前を宣伝したい!」と考えるクリエイターやサイトが多いためです。

クレジット表記の規定は配布している素材サイトによって違いますので、ひとつひとつの規定をしっかりと確認する必要があります。特に海外サイトですと、クレジット表記に対し厳密な規定を設けていることも多いです。

安易にクレジットの表記を怠って無料素材を掲載すると、思わぬトラブルに発展する恐れもあります。ひとつひとつの素材の規定はしっかり確認しましょう。

加工禁止の素材・サイトが多い

写真素材を見て「これより色味がもう少し青っぽいと、うちのホームページによく似合うんだけど」「写真の右半分だけ使いたいなあ…」と、色味や構成に不満を持ったことはありませんか?

しかし無料タイプの素材サイトの場合、写真素材は「加工禁止」とされていることが多いです。

「自分の好みに素材をいじる」はできないので、「自分に合った素材をひたすら探す」という手間が必要になります。

著作権・肖像権管理が適当な可能性がある

無料タイプの写真素材サイトの場合、クリエイター(写真を撮影する人)は気軽に作品を登録できる傾向があります。カンタンに言うと「素人作品」が多いわけですね。

そこで問題になるのが、著作権や肖像権の知識が不足している人でも、カンタンに素材を登録できてしまうという点です。例えば「ブランドの看板やキャラクターが入り込んでいる」「許諾を得ていない人の顔が入っている」といった問題が考えられます。

ひとつひとつの素材をキッチリ審査しているサイトならば、このような問題になりうる素材はそもそも登録しないでしょう。しかし完全無料型の場合、素材の審査が甘い・ほぼ無いサイトがあるのも事実です。

著作権・肖像権等を違反している画像を掲載していた場合、差止請求によるサイトからの削除のみならず、損害賠償請求や謝罪広告掲載といった大きなトラブルに発展する恐れもあります。

会員登録・メルマガ受信が面倒

多くの利用料無料の写真素材サイトでは、以下のような利用条件が求められます。

素材使用中は会員登録を維持する
メールマガジン等のメッセージを受信する状態にする

つまり「サッと素材を買ってダウンロードしておしまい」ではなく、素材使用中は半永久的に素材サイトに登録し続けなくてはならないわけです。登録時にメルマガ受信等を義務付けているサイトがほとんどなので、不要なメールやお知らせ(宣伝)メッセージ等を受信しなくてはならないという不快さも続きます。

ひとつの素材サイトの登録で済むのであれば、面倒さはそこまでではないでしょう。しかし無料素材の場合、ひとつの素材サイトだけでは良い素材が見つからないことも。あちこちの素材サイトを使う場合、それだけ登録作業の手間やメルマガ受信の煩わしさは増えることになります。

素材管理に手間がかかる

有料素材サイトの場合、写真素材の他にもイラスト素材・フォント・動画等、ありとあらゆる素材をひとつのサイトで揃えることができます。しかし無料の場合ですと、そこまでの素材をカバーするサイトはほぼありません。

そのため「この写真素材AはBサイトのもの」「この写真素材CはDサイトのもの」等、ひとつひとつの素材の登録元をしっかりメモして表等にしておき、管理する必要が出てくるのです。

無料写真素材が向くサイト・向かないサイトとは

無料写真素材には、上記のようにメリットだけでなくデメリットもあります。両者を比較していくと、「無料写真素材を使ってもOKなホームページとそうでない場合」があることがわかってきます。

無料写真素材でもOKのホームページとは

・個人の趣味のホームページ・サイト・ブログである
・競合するサイトは無い(マイペースな運営でOK)
・「安っぽい」と思われてもOK
・自分でサイト制作とサイト運営を行っている
・サイト制作者・運営者が著作権や肖像権についてよく理解している
・素材探しに時間がかかっても大丈夫
・素材管理に手間がかかっても大丈夫

個人が趣味で運営するサイトであれば、写真素材のクオリティは「そこそこ」でもOKでしょう。また例えば「テキストの内容で勝負するサイト」等の場合、画像はあくまでも添え物であって、素材の内容はそこまで問われない…ということもあります。

ただ無料素材の場合、前述のとおり良い素材探しや管理には膨大な手間がかかります。「時間と労力はたっぷりかけられる!」というサイト制作者・運営者であれば、無料素材のデメリットをカバーできるでしょう。

「少しずつコツコツマイペースにやっていける」という人、もしくは「見た目はそれなりでもあまり気にしない」というホームページ向けと言えます。

無料写真素材利用に向かないホームページとは

・企業サイト・店舗公式サイトや関連するブログである
・集客や売上アップ・PV数アップ等の目的がある
・高級感や見た目のイメージを大切にしたい
・サイト運営のことは自分ではよくわからない(運営は担当しない)
・著作権や肖像権と言われてもピンと来ない
・良い素材を手軽に探したい
・フォントや動画等の素材もまとめて選びたい
・サイト管理の手間を少しでも減らしたい

飲食業・美容関連・アパレル・教育関連等、BtoBまたはBtoCでイメージアップを狙うサイトであれば、無料写真素材は避けた方が良いです。企業サイト訪問者の企業に対する印象は、サイトを訪れた最初の1秒で決まると言われています。

つまり最初に目に飛び込む写真素材のクオリティで、会社や店舗のイメージが決まってしまうのです。少しでもクオリテイが高く、他社とのかぶりの恐れの少ない有料素材やプロカメラマンの作品を選ぶことをおすすめします。

また写真素材に何らかのトラブルがあった場合に、即日で自分達で「素材削除」「差し替え」等の対処ができない場合にも無料素材は避けた方が無難です。

おわりに

無料写真素材を使用するメリット・デメリットはいかがでしたか?掲載するサイトの運営者やサイト運営の目的によっても、素材が無料で良いのか悪いのかは変わってきます。

「料金」という部分だけに左右されず、サイト運営で最終的にどのような「結果」を生み出したいのかをよく見直すことが大切です。

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