Web制作関連入門

エックスサーバーのレンタルサーバサービスの良い点・悪い点を徹底解説!

運用サイト数160万件以上、業界ナンバーワンのシェアを誇る『エックスサーバー』。ネット上ではサイト管理者達からの絶賛の声もあり、レンタルサーバー選びで『エックスサーバー』が気になっている…という人も多いのではないでしょうか。

今回は『エックスサーバー』のレンタルサーバサービスについて、良い点だけでなく残念な点についても解説をしていきます。「これからサイト運営を始めたい」という人だけでなく「レンタルサーバの引越し先を探している」という人にも参考になる情報を詳しく掲載していきますので、チェックしてみましょう。

エックスサーバー 公式サイト

レンタルサーバ『エックスサーバー』の5つの良い特徴

日本 で利用者の多いホスティング会社※HostAdvice調べ。2019年時点掲載のデータより(https://ja.hostadvice.com/marketshare/jp/

まずは『エックスサーバー』の魅力的なポイントを5つの側面から見ていきます。

1.高速に対応する高機能CPU&メモリ

レンタルサーバー企業で、使用サーバーのスペックを「非公開」としているところは珍しくありません。そんな中、『エックスサーバー』では自社サーバの機能をしっかりと公開しています。

【エックスサーバーの基本スペック】
ストレージ:超高速SSD(SSD RAID10構成)
CPU・メモリ:24コア・256GBメモリ
Webサーバソフトウェア:nginx

月額1,000円程度からの気軽なレンタルサーバーサービスの中では、かなり贅沢なスペックです。アクセスが集中した場合にも高速表示を安定して行うことができる環境整備をしっかりと整えている!という自信のあらわれが、環境情報の公開につながっているのでしょう。

2.安いプランでもマルチドメイン無制限!

「多くのサイト運営をしたい」という場合、気になるのがマルチドメイン数です。『エックスサーバー』のレンタルサーバサービスでは、月額900円のお手頃プランからすべて、マルチドメイン無制限となっています。

ちなみに大手老舗の『さくらレンタルサーバ』の場合、月額4,714円を払う「ビジネスプロプラン」でもマルチドメインは200個まで。マルチドメインを無制限にするには、月額13,200円以上を支払う必要があります。

『エックスサーバー』の1,000円程度という気軽なプランからドメイン数無制限で多サイト運営ができるという気軽さは、例えばアフィリエイトサイト等を扱う人にとっては大変ありがたいポイントと言えそうです。

3.無料独自SSLあり!法人利用向けの「企業認証SSL」も使用可能

多くのユーザーが個人情報提供の際に気にするのがサイトのセキュリティ面です。SSL暗号化通信がされているかどうかで、以下のような入力を行うかどうかをほとんどのユーザーが判断しています。

オンラインショッピングのオーダー
資料送付等の住所・電話番号・メアド入力
問い合わせ・意見送信の際の個人情報入力 等

SSL対策がなされていなければ、ECサイト等の法人サイトは多くの顧客獲得のチャンスを損失することになります。

近年では、インターネットブラウザ側でSSL対策を取らないサイトに対し「保護されていません」という警告文を出すようにもなりました。『Chrome68』のほか、『Safari』でも安全性に対する警告が表示されるようになっています。

またGoogleの表示順位の決定においても、SSL導入等のセキュリティ体制が判定に取り入れられていることがわかっています。サイト・ホームページのSEO対策を行う上でも、SSLの導入は重要なのです。

その点『エックスサーバー』では、標準機能として無料独自SSLを無制限に設置することができます。1,000円~の利用料金を払えば、サイトシールに対応した証明書も扱う「オプション独自SSL」を利用することも可能です。

さらに法人向けレンタルサーバである『エックスサーバービジネス』では、年額19,000円~の利用料金で「SecureCore 企業認証SSL」を使用することも可能。法人ユーザーが増加している理由のひとつには、このようなセキュリティ機能の充実が挙げられるでしょう。

4.サーバ内でのプラン変更がカンタン

『エックスサーバー』では、サーバ内でプラン変更をする場合でも、ワンクリックするだけでカンタンに変更手続きをすることができます。例えば「とりあえず月額900円~の安いプランに入っておいて、様子を見つつX20、X30等の上位プランに変えていこう」という計画が気軽に立てられるということです。

上位プランへの変更は月単位でOKですし、下位のプランへの変更も下位プランへの変更も利用期限月のみだけですが可能となっています。

ちなみに大手3社のプラン変更対応を比較すると、以下のようになります。

【プラン変更対応の比較】

さくらレンタルサーバ:プラン変更不可。新規契約 → 解約の必要がある
ロリポップ レンタルサーバ:上位プランへの変更は可、下位プランへは不可
エックスサーバー:上位プラン下位プラン両者への変更可能

プラン変更のフレキシブルさという点では、エックスサーバーが頭抜けているという印象です。今後のサイト運営規模が把握できなかったり、様子見をしながらサイト運営費用を無駄なく決めていきたい人にはありがたいポイントと言えます。

5.キャンペーン豊富!独自ドメイン維持費無料もあり

『エックスサーバー』の大きな魅力のひとつが、様々な料金がオトクになるキャンペーン展開が豊富であるという点です。

特に人気が高いのが、独自ドメインが無料になるキャンペーン。「.com」「.net」等の人気8種から選択することができ、サーバー利用期間中は更新費用もすべてゼロ円となっています。

独自ドメイン維持費には年間1,000円~2,000円程度をかけている人が多いですから、サイト運営コストをかなりカットすることができますね。ドメイン維持費無料キャンペーンはかなり頻繁に行われていますので、こまめにチェックしておきましょう。

レンタルサーバー『エックスサーバー』の良くない点は?

様々な魅力を持つレンタルサーバサービス『エックスサーバー』ですが、「欠点がひとつもない」というわけではありません。

人によっては『エックスサーバー』のシステムが合わないという場合もあります。ここではそんないくつかの気になる点についても見ていきましょう。

100円・500円台のライトプランは無い

『エックスサーバー』のプランでは、最も安いプランが「X10」の最安値900円(税別・36ヶ月契約の場合)となっています。税込価格で考えると、消費税率10%で1ヶ月990円はサイト運営費にかかる計算です。

『ロリポップ』や『さくらレンタルサーバ』のような、機能の制限は多いものの1ヶ月100円~500円程度で運用ができる「ライトプラン」「お手軽プラン」的なものは用意されていません。

機能面との比率という意味では月額900円~での『エックスサーバー』X10プランはコストパフォーマンスに優れているのですが、「とりあえずサイト運営してみたい」といった超ビギナーからしてみると「ハードルが高い」と感じられる可能性はあります。

長期契約しないと料金が割高

『エックスサーバー』では、契約期間に応じて料金を値下げする制度を取っています。前述した最安値の「X10プラン」の場合、価格は以下のように変動するのです。

3ヶ月契約 → 1ヶ月1,200円×3ヶ月分
6ヶ月契約 → 1ヶ月1,100円×6ヶ月分
12ヶ月契約 → 1ヶ月1,000円×12ヶ月分
24ヶ月契約 → 1ヶ月950円×24ヶ月分
36ヶ月契約 → 1ヶ月900円×36ヶ月分

さらにこれらの割引を適用するには、料金を「一括前払い」しなくてはなりません。月単位での分割支払いや後払いでは、割引が適用されないのです。

つまり初月から最安値の「料金900円」に収めるには、「900×36ヶ月」で初回に32,400円(税抜)を支払う必要があります。

「3年契約は長過ぎる」という場合でも、割引を考えると最低1年(12ヶ月)は契約をした方が良いでしょう。3ヶ月契約と12ヶ月契約では1年で2,400円も料金に差が出ますので…。1年(12ヶ月契約)で1,000円×12ヶ月分=12,000円(税抜)です。

ただ「一気に支払うのはちょっと辛いな」と感じる人も少なくはないでしょう。この場合、最初の契約期間終了後、契約更新をカード自動更新にするのをおすすめします。カード自動更新設定にすれば、1ヶ月の利用料金は1,000円(税抜)に抑えることが可能です。

初期費用がやや高めの設定

レンタルサーバのサービスを利用するにあたっては、一番最初(新規契約時)に「初期費用」が発生します。これはほぼどのレンタルサーバ企業を選んだ場合でも同じです。

ただ『エックスサーバー』は初期費用がやや高めで、最初に3,000円(税抜)が一律でかかります。『さくらレンタルサーバ』がライトプランだと初期費用1,048円、『ロリポップ』がスタンダードプランまでなら初期費用1,500円であるのに比べると、やや高額な設定です。

これについては『エックスサーバー』が導入しているサーバ環境が高品質であること等も関係しているのでしょう。とは言え、サイト運営をまったくゼロからスタートする人にとっては数カ月分の利用料金+3,000円の初期費用というのは厳しく感じられることもありそうです。

なお『エックスサーバー』では、サーバ設置の初期費用が半額になるキャンペーンも時々展開しています。「エックスサーバーの高品質なサービスを使いたいけれど、最初にかかるお金を減らしたい」という時には、キャンペーンチェックをこまめに行うのも手です。

管理画面・設定画面は少々難しめ

『エックスサーバー』では、管理画面は契約関連のInfoPanel(インフォパネル)、サーバ設定関連のServerPanel(サーバーパネル)の2種類に分かれています。慣れてしまえば違いはすぐにわかりますが、この手のサービス設定をネットであまり行わない人の場合だと「難しい」と感じられるかもしれません。

またサーバ設定画面もシンプルかつわかりやすい作りではあるのですが、「まったくの初心者」という目線でみると少々難易度は高め。とにかく感覚的に設定させること、初心者にも親しみを湧かせようとする『ロリポップ』等に比べると、「超初心者」には厳しく感じられるかな?というところです。

とは言え『エックスサーバー』では全利用者が電話サポートも受けられますし、マニュアルもていねいに作られています。まったくの初心者でなければ、サポートを受けながら高速・安定したレンタルサーバサービスの恩恵を受けることができるでしょう。

おわりに

『エックスサーバー』のレンタルサーバサービスの良い点・悪い点はいかがだったでしょうか。エックスサーバーの特徴を見ていくと、以下のような人に向いているサービスであることがわかります。

【エックスサーバーはこんな人におすすめ!】

・高品質で表示速度が安定したレンタルサーバを選びたい
・中級者~上級者でサイト運営にはある程度慣れている
・アフィリエイトサイトを多量に運営したい
・月間PV数は最高40万~50万PVくらいでOK
・月額1,000円はサイト維持費として払うことができる
・運営サイトを今後さらに成長させていきたい
・サイトの運営状況に合わせてコスト・維持費を的確に切り替えたい

一口にまとめてしまえば「玄人好み」と言えるかもしれません。『ロリポップ』等の初心者向けサーバに物足りなくなった人、さらにサイト運営規模を大きくしていきたい人等にはピッタリのレンタルサーバと言えます。

かゆいところに手が届く多機能さ、コストパフォーマンスの良さに納得するはずです。

反対に「とりあえずWordPressサイトをひとつ運営してみようかな?」「とりあえず数ページのショップサイトやブログがあれば良い」といったライトな需要の人の場合、エックスサーバーの高機能を使い切れず、「コストがかかる」と不満足な思いをされているケースも見られます。これはかなりもったいないですよね。

ちなみに『エックスサーバー』は他社サーバで運用しているWordPressサイトを自動的に移行するサービス等もあります。初心者の時には気軽なサービスからトライしてみて、「いける!」と思ったら高品質の『エックスサーバー』に移行するというのも手ではないでしょうか。

エックスサーバー 公式サイト

ウェブホスティングのマーケットシェア ランキングトップ10

ウェブホスティングのマーケットシェア※HostAdvice調べ。2019年時点掲載のデータより(https://ja.hostadvice.com/marketshare/jp/

関連記事

最近の記事

  1. 解体業がホームページで集客に成功する8つの秘訣

  2. BingのAIチャットとは?メリットや注意点を初心者向けに解説

  3. GoogleのAI「Bard(バード)」とは?日本語版公開は?初心者向け解説

  4. AIチャットボット「ChatGPT」とは?使い方・注意点を初心者向けに解説

  5. AI文章作成サービスってどう?マーケティングでのメリット・デメリット

TOP