業種別HP集客方法

飲食店のwebマーケティングに「自社ホームページ」が集客に欠かせない3つの理由

外食産業の市場規模は2016年には25兆1,800億円を突破し、現在も右肩上がりで推移しています。レストランやカフェ等の飲食店の需要は益々高まっているといえますが、その反面、多数の店舗の参入によって集客競争が激化しているのも現状です。

「良い料理・良いサービスさえ出していれば人は集まる」という時代は過ぎ去り、「良い料理・良いサービスをいかに知ってもらうか」という『マーケティング』集客が飲食店経営における大切な要素となっています。特に外すことができないのが、Webマーケティングにおける「自社ホームページ」の存在です。

なぜ「公式サイト(自社サイト)」がマーケティングの結果を決めるのか?ここではその3つの理由について解説をしていきます。

飲食店のマーケティングに「ホームページ」が必須になる理由とは?

1.見込み客の不安に寄り添い「信頼性」をアピール

顧客側の「不安解消」がWebマーケティングの基本

まずは「見込み客側がなぜWeb検索を行うのか?」ということから考えてみましょう。マーケティング会社のアンケート調査によれば、顧客側は店の検索を行う理由として以下の4つを挙げています。

お店の内装、スタッフの様子等を知りたいから
どんな料理なのかを知りたいから
価格帯を確認しておきたいから
アクセス方法・地図を確認したいから

このような顧客側の確認ポイントをまとめていくと「失敗をしたくない!」という『不安』が隠されていることがわかります。

自分のニーズに合っている店なのか?清潔感があり安心して入れる店なのか?顧客側はこのような様々な不安を解消してくれる「情報が多い店」程「安心して行ける店」だと判断し、来店というアクションを行うわけです。

不安解消の要素となる「自社ホームページ」

さてここで着目をしておきたいのが、顧客側はWeb検索において「安心」をするための情報収集を複数箇所から行うという点です。飲食店を探す見込み客側が最初にチェックするページとしては「食べログ」「Hot Pepper」「ぐるなび」等のグルメ検索サイトが挙げられるでしょう。

しかし見込み客側はこのページだけで判断を終わらせません。「ユーザー口コミだけでなく、公式情報をもっと知りたい」「スタッフの様子も見ておきたい」…そう考えた見込み客側が「次」に探そうとするのが、「自店舗ホームページ(自社サイト)」ということになります。

見込み客は常に「複数選択」をしている

飲食店経営者側が心得ておきたいのが、「見込み客側は常に、いくつもの店を比較しながら探している」という点です。例えば「六本木のフレンチ」を探している見込み客が居たとしましょう。顧客側は「食べログ」等で会社近くのフレンチをリサーチし、A店・B店・C店を見つけます。3店舗とも、アクセス面、金額面、口コミ点数等は同程度。しかしこの後のホームページ検索の店で、3つの店舗には違いが現れたとします。

A店:公式サイトが見つからない
B店:サイトはあるが、デザインが古く更新されている様子が無い
C店:店内写真やスタッフ情報等が幅広く掲載された公式サイトがあり、頻繁に更新されている

上記3つの店舗を比較して、はたして見込み客側はどの店を最も「信頼できる」と感じるでしょうか?「できるだけ失敗をしたくない」と感じている顧客側は、Web検索の中でC店に信頼性を抱き、好感を持つことでしょう。公式サイトで「ちゃんとした店だ」「安心して使える店だ」というイメージを持たせること、「顧客に選ばれる理由」にはこの要素が不可欠と言えます。

2.自由度の高いデザインで「差別化」を強調

グルメ検索サイトは「没個性化」しやすい

あふれる程の店が存在する現在の飲食店業界において、「差別化」は重要なキーワードです。「他の店とは違う料理を出す」「他の店には無いサービスがある」「他の店とは違う『雰囲気の良さ』がある」…何らかの「他店との違い」「個性」を打ち出すことができなければ、多くの顧客を惹き付ける集客効果は生み出せません。

「食べログ」「Hot Pepper」「ぐるなび」等のグルメ検索サイトの存在は、Webマーケティングにおいて今や見過ごすことのできない存在となっています。しかしこれらの登録型サイトに掲載できる情報は限定されており、また検索してきた見込み客側が目にするページの構成もフォーマットによって一定に定められているという点は考慮しておくべきでしょう。画一化された情報だけでは、顧客側に「あなたの店のオリジナリティ」を十分にアピールすることができない可能性が高いのです。

Web上の「もうひとつの店」が公式サイト

画一化されやすい登録型サイトに比較し、「自社サイト」はデザイン・コンテンツ構成等を自由に構築していくことができます。デザインや構成、キャッチコピー等に気を使えば、見込み客側がトップページを見た「最初の3秒」から「店の特性」を十分に打ち出していくことができるのです。

店の内装、看板、材料の仕入れ、メニューのリスト…『飲食店』というひとつの店舗を作る上では、何かしらの「コンセプト」を練り込んできたことでしょう。店の公式サイトとは、インターネット上に作られる「もうひとつの店」と言えます。更に実店舗とは異なり、見込み客側はあなたの「店の中」に入って、その様子をチェックし、その魅力を感じられるというわけです。店舗のコンセプトに合ったデザイン・キャッチコピー・画像をしっかりと選んでいけば、そのコンセプトに共感する顧客を掴むことに繋がります。

SNSとの連携で「来店アクション」へと繋げる

twitter、Facebook、LINE、Instagram…これらのSNSを使った「SNSマーケティング」も、現在の飲食店の販促では欠かせない要素となっています。SNSをマーケティングを使う利点としては以下が挙げられるでしょう。
sns

SNSマーケティングのメリット

・無料でスタートできる
@LINE等の一部サービスは有料ですが、多くのSNSは無料でサービスを使用できます。

・スマホ等から気軽に投稿できる
「画像+短文」といったカンタンな投稿であれば、投稿にそれほど時間はかかりません。店舗営業中の時間を使いながら、頻繁な更新を行うこともできます。

・スピード感のある配信ができる
気軽に更新でき、速攻で情報がユーザーの目に触れるSNSでは、例えば「本日限定の特別メニュー」「雨の日限定フェア」といったスピード感を必要とする情報配信もできます。

・情報拡散が期待できる
フォロワーが増えて、ユーザーが店舗から発信した情報に共感をしてくれれば、その情報はリツイート・シェアといった形で拡散されます。店舗と直接つながっているユーザー以外にも情報が目に触れる機会が増え、将来的な見込み客の獲得に繋がります。

・ユーザーとの触れ合いで「ファン」を増やせる
SNSではユーザー同志がメッセージを送り合い、より親密な情報交換を行うこともできます。情報が一方通行となりやすい「ブログ」よりも、双方向的な場であると言えるでしょう。会話の中でユーザーに親近感を抱いて貰い「ファン」を増やせば、店舗のリピーター率を上げることも期待できます。

上記のような様々なメリットを持つSNSですが、残念ながら「SNSだけでマーケティングが完了する」とは言えません。「速さ」「気軽さ」を武器とするSNSは、その分以下のようなデメリットも持っているのです。

SNSマーケティングのデメリット

・ユーザーが情報を探しづらい
タイムラインを見ているユーザーが拡散されてきた情報を見て「この店、ちょっといいな」と思ったとしましょう。しかしこのユーザーが「もっと店のことを知りたい」と思っても、店の情報発信源がSNSのみである場合、ユーザーはtwitterやFacebookの過去の投稿をひとつひとつ辿るしかなくなってしまいます。ユーザー側にとって、多量に投稿された情報の中から「自分の欲しい情報」だけを探るのは大きな手間です。結果として、ユーザー側はそれ以上の検索をすることを放棄し、店への興味を失ってしまう可能性が高くなります。

・情報が「古い」と判断されやすい
日々膨大な投稿が行われるSNSでは、発信された情報が数日もしないうちに「古い情報」であると受け取られやすくなります。顧客が「現在の情報である」と認識をしてくれるのは、せいぜい2~3日以内の投稿でしょう。ホームページやブログに比較して、情報の「鮮度」の足が早いのです。SNSのみでマーケティングを行う場合、常に頻繁な更新を行っていく必要が出てきます。

・信頼性に劣る
SNSが無料で登録でき、すぐに使えるサービスであるということは見込み客であるユーザー側ももちろん良く知っています。「SNSだけでしか情報を発信していない店」に対して、ユーザー側はやや不信感を持つことになるわけです。いくら「いいね!」やシェア、リツイートが稼げたとしても、それだけではリスクの高い「来店」というアクションに繋げるのはやや難しくなります。

上記のようなSNSのメリット・デメリットを鑑みていくと、飲食店のWebマーケティングを成功させるためには「SNSから公式サイトへの誘導」が重要であると言えます。例えば「夏の限定メニュー」がSNSで拡散され、「他のメニューはこちら」と公式ホームページへの誘導があれば、顧客側はホームページでカンタンに店の情報を取得することができます。また前述のとおり「公式ホームページによる情報の発信がある」ということは、店の信頼感を上げる大きな要素です。

SNSの発言の中で、またSNSのプロフィール等で必ず「公式サイト」の存在を示し誘導をしていけば、SNSの拡散力・スピード感が公式サイトへのアクセス数を増やす手助けともなってくれます。店舗のホームページを「店舗からの公式情報発信源のベース<基地>」として置き、更新をしやすいブログやSNS等を「情報拡散のツール」として使いこなせば、Webマーケティングによる集客効果をより上げていくことが期待できるでしょう。

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ホームページによる飲食店のマーケティング成功事例

「店の雰囲気」をアピールして顧客を獲得
Webマーケティングで多くの顧客を掴んでいる飲食店は、「公式ホームページ(自社サイト)」をどのように使いこなしているのでしょうか?ここではその事例も見ていきましょう。

「店の雰囲気」をアピールして顧客を獲得

古民家を改装した女性向けカフェを開店したA店。しかし駅からやや遠い立地にあること、住宅地であること等から顧客の足が伸びず、集客に苦労する日々が続いていました。

そこでA店では、それまでほとんど行っていなかったWebマーケティングを本格的に開始することに。開店依頼のコンセプトである「ほっこりとした和の時間」と共に「隠れ家感」を顧客にアピールするため、公式ホームページでも店の雰囲気を前面に出す作りを意識しました。

トップページには店内から見える庭の四季の移ろいを伝える画像を大きく配置。各ページにも店内内装、小物等の様子がわかる画像を多数置いて、「穏やかな時間が過ごせる店」という点を強調しています。

また「店の場所がわかりにくい」という点を解消するため、アクセスページにはGoogle Mapsだけでなく店舗独自の地図を配置。目印となるポイントをわかりやすく説明し、初めての人でも迷わずに来れるよう工夫しました。

Facebookで店の様子の配信もスタートしたところ、女性を中心に多くのユーザーを獲得。常に公式サイトへの誘導を促したことでサイトのアクセス数もアップし、サイト開始から6ヶ月後には月間ユニークユーザー数5,000人、月間PV数12,500という好成績を収めることができました。

フォロワー数・アクセス数のアップに従って、ターゲット層である女性客の来店数も上昇。「店の雰囲気」というコンセプトに共感した顧客を掴んだことからリピート率もアップし、現在では人気の「隠れ家カフェ」となっています。

「店主・スタッフの様子」を見せて親近感アップ

開業5年目となるレストランB店は、ぐるなび等のグルメ検索サイトへの登録を行ったものの反響率がなかなか上がらないことに悩んでいました。

「下町らしい気さくな店」というコンセプトをもっとアピールしたい…そう考えたB店は、公式サイトの改善に力を入れることに。それまでカンタンな店情報のみに留めていたホームページを全面的に改築し、店主の経歴やスタッフの働く様子、店の周辺の地域情報等を多く盛り込んだ「親しみの湧くサイト」を作りました。また公式サイトから直接Web予約ができるシステムも配置し、ユーザーが手軽に来店できるようにしています。

またtwitterでは「店主の本日の気まぐれメニュー」を毎日投稿することに。「今日の気まぐれ度が凄い」といったユニークな投稿が話題を集め、ユーザーからの問い合わせ等にもリプライで丁寧に対応を行ったところフォロワー数も上昇。常に公式サイトへの誘導を行ったことでサイトアクセス数も伸び、1年後には公式サイトからの予約率が全予約の40%を占めるにまで成長しました。

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【飲食店コロナ対策】テイクアウトページを増設しよう

飲食店テイクアウトページのアクセス増加「お持ち帰り」「テイクアウト」キーワードの需要が増加
テイクアウトページテイクアウトページの単独ページを増設してニーズをつかもう!

対面サービスの飲食店はコロナの影響に大打撃を受けています。即、対策できる事として「テイクアウトページを増設」をおすすめします。オフィシャルホームページをお持ちの店舗様にはなってしまいますが検索エンジンからのニーズが見込めます。

その際、ページタイトルは… 「地域名」「テイクアウト」「お持ち帰り」などのキーワードをタイトルに含めた最適化が必須です。下記を参照ください。

ページタイトル例テイクアウトメニュー【 お持ち帰り弁当】|熊谷市駅より徒歩1分 スパイシー ベジー カレー

長期戦が予測されますので、素早い対応が必要です。自店舗で対応ができない場合は、ご相談ください。

おわりに

前述したとおり、飲食店のマーケティングでは「差別化」をハッキリとさせることが大切です。あれも、これもと「良い点」をただ並べるだけでは印象が散漫になり、顧客へのアピールの度合いが弱くなってしまいます。公式サイトを作る前に、まずは差別化をするポイント(コンセプト)をもう一度練り直してみましょう。主軸となるコンセプトが明確になることで、公式サイトのデザインの指向性やコンテンツ等も考えやすくなるはずです。

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