SEO内部要素

SEO対策は自分でできる?よくある質問に答えます

いまやWebマーケティングにおいて、欠かすことのできない存在であるSEO対策(サーチエンジン最適化)。的確に行えばGoogleでの上位表示がされやすくなり、集客や売上げアップが狙える…というものですから、各企業が力を入れるのも当然とも言えますね。

ただ、専門の業者に外注してのSEO対策には費用がかかるため、なかなか対策に踏み切れていないという人もまだ少なくないようです。「コストを抑えるために、SEO対策を自分でやってみようかな}と思っている人も多いのではないでしょうか。

ここでは自分で行うSEO対策について、よくある疑問・質問をまとめ、Q&A方式で解説していきます。あなたの会社や店舗で行うSEO対策の参考にしてみてください。

1.SEO対策って自分でできますか?

SEO対策
はい、外注業者に頼らずに自分でSEO対策を施すことは可能です。ただし「種類によっては勉強が必要になる」「かなり手間がかかる」というデメリットは先に知っておいた方が良いでしょう。

SEOの種類と難易度

SEO対策では、一方向ではなく様々な方向からサイトを検索エンジンに最適化し、Googleでの上位表示を狙います。代表的なSEO対策とその難易度を見ていきましょう。

内部SEO(タグ・リンク関連):難易度 中
  • タイトルタグ見直し
  • 見出しタグ見直し
  • ALT属性の見直し
  • 内部リンクの見直し 等

Webページの構造がGoogleロボットが読み取りやすいように適正に作られているかを確認し、直していく作業です。

原則としてはHTMLの基礎知識があれば、ある程度は対処ができます。ただしWebページ(公式サイト全体)の手直しが必要になるため、作業にはかなり時間はかかります。

内部SEO(セキュリテイ・モバイル対応等):難易度 高
  • モバイル向けサイト設置
  • httpsへの対応
  • 画像のサイズ指定見直し
  • 広告の表示見直し
  • 導線の見直し 等

現在、Googleに高評価されるには「ユーザビリティ(ユーザーが快適に使えるサイトであること)」が必須となります。モバイル対応や導線等がおざなりなサイトは低評価となりがちです。

ブランディングとしての見た目も良く、ユーザーにも使いやすく、さらに表示速度やセキュリティ面でも問題が無いWebサイトを制作するには、高度な知識が必要です。

内部SEO(キーワード選定・設置):難易度低~中
  • 現状の流入キーワード調査
  • ビッグキーワード・スモールキーワードの選定
  • コンテンツSEO向けのキーワード選定
  • テキストの改善 等

ユーザーが検索しそうなキーワードを選び出し、サイト内のテキストの様々な場所に配置する作業です。

キーワード選定は無料のキーワードプランナー等で探すこともできます。ただし「競合他社に勝つためのスモールキーワード探し」「時勢を見ながらのキーワードの切り替え」等を行うには、ある程度の慣れや知識も必要です。

またテキストの書き換えにはHTMLの基礎知識と、文章をスムーズに書くテクニックも必要になります。

コンテンツSEO(記事制作・更新):難易度低~高
  • ユーザー需要の高いコンテンツ企画選定
  • 記事の執筆(1記事3,000字~10,000字)
  • 記事に必要な素材(写真・イラスト・表等)の準備・購入
  • 写真撮影・動画撮影等

コンテンツSEOとは、ユーザーに役立つ情報を提供することでアクセスを集め、Googleの上位表示を狙うSEO対策です。代表例としては、調味料メーカーによる「レシピ百科」や、アパレルメーカーによる「コーディネート図鑑」等があります。成功すれば長期的な効果があり、大手企業もこぞって取り入れている方法です。

コンテンツSEOの難易度は、その記事の専門性の高さや情報量の充実度によっても変わってきます。記事のクオリティの高さがSEOの結果に繋がる点には注意が必要です。

2.自分でできるSEO対策だけで結果は出る?

サイト現状の課題
サイトの現状によるため、一概には言えません。例えばWebサイトの構造に大きな問題がある場合、キーワードでSEO対策をするだけでは上位表示は見込めないでしょう。まず現状の把握が大切です。

サイト現状の課題把握が大切

SEO対策を成功させるには、まず「なぜ、今のサイトに人が集まらないのか」「なぜ、今のサイトはGoogleで上位表示されていないのか」という課題を絞り込むことが大切です。

サイト現状の課題例

  • サイトの情報量が少ない?
  • 広告や画像でサイトが見にくい?
  • スマホ用のサイトが無い?
  • Webページの作り方が最適化されていない?
【例1】現状:単純にサイトの情報量が少ないだけ
Webサイトの構築等にはほとんど問題が見られない。Webサイトのページ数・情報量等が少ないため、「役立つサイト」としての評価が低い状態。
 
 コンテンツSEO対策(サブコンテンツの導入、定期的な記事の執筆・更新)
ユーザーのニーズを把握した適切なサブコンテンツの企画ができ、定期的な執筆ができるのであれば、自分で行うSEO対策で問題解決ができます。ただしニーズを外してしまったり、更新がおろそかになっては意味がありませんのでご注意ください。
【例2】現状:サイト構造自体に大きな問題がある
Webサイトを制作したのが2010年以前で、スマホ向けの対応等はしていない。見た目を重視したため、購入フォーム等は置いているがセキュリティ対策等はよくわからない。
 
 サイトの全体的な改善が必要
ゼロ年代に制作されたホームページだと、現在の環境では快適に閲覧することができなかったり、セキュリティに大きな問題があるケースが多いです。

キーワード対策等をするだけでは、上位表示をのぞむのは難しいところ。Webサイトの全面的な改装をする必要がありますので、Web制作の専門知識がある業者に頼んだ方が無難です。

3.SEO対策を自分でやるなら費用はゼロ?

SEO対策の種類や、目指す結果によっては自分で行うSEOでも費用はかかります。SEO向け無料ツールもありますが、それでは不足ということも。一概に「費用ゼロ」とは言えません。

おすすめSEO対策ツールの例

SEO対策を行うには、様々なデータ解析ツールも必要になります。無料で使えるものなど、人気のツールをご紹介します。

Google Search Console

Search Console
該当サイトにキーワード検索で流入したユーザーのクリック数や、訪問前のユーザーの動き等を確認することができるツールです。

特定のページの問題を発見するURL検査やモバイル最適化を助ける機能等、助かる機能が充実しています。

Googleアカウント(無料)を取得すれば、誰でも使うことができます。次に紹介するGoogleアナリティクスと連携し、マーケティング分析を行うことも可能です。

Googleアナリティクス

アナリティクス
サイト上のユーザーがどこから来て、どのページを閲覧し、どのような行動を起こしたか等を確認することができるツールです。

リアルタイムのサイト状況表示や、期間ごとのサイトへのアクセス動向等も確認することができます。

個人のサイトや小規模企業のサイトであれば、無料版のGoogleアナリティクスで大丈夫でしょう。しかし大規模なサイト、大手サイト等になると無料版だけでは解析が追いつきません。

有料版のGoogleアナリティクス360の導入を検討した方が良いでしょう。

検索順位チェックツールGRC

GRC検索順位チェック
登録しておいた検索キーワードで、各サーチエンジンでの検索順位を自動的に取得できるツールです。検索順位はグラフ表示等にもできるので、SEO効果のデータ解析等に役に立ちます。

ページごとの表示順位等も確認できることから、コンテンツSEOの今後の展開等にも役立てることができます。

GRCはSEOツールラボで無料で配布されていますが、登録URL数や検索語数は限定されています。URL数、検索語数を増やすには、有料のプランに登録してライセンスを取得する必要があります。
ライセンスプランは月450円(年払いは割引で4,500円)~月2,250円(年払いは割引で22,500円)です。

4.社内でコンテンツSEOはできる?

社内でコンテンツSEO
コンテンツSEOで上位表示を狙う場合、高い品質のコンテンツが求められます。コンテンツ制作のため、スタッフや社員に本業を休ませる余裕があるか?という見極めも大切です。

低品質のコンテンツでは意味が無い

パンダアップデート以来、Googleのアルゴリズム(上位表示をさせるサイトの品質評価・判断の要素)では、はっきりと「コンテンツの品質」が問われるようになりました。

とにかく大量にWebページがあるサイト、文字数が多いサイトというだけでは、Google上位表示は狙えません。

「ブログを書くだけ」「写真を撮るだけ」といった感覚でコンテンツSEOを行うのは、時間の無駄とすら言えます。

競争相手はプロ

大手の企業サイトや、現在Googleで上位表示になっている企業・店舗系サイトは、その多くが記事作りを外部に委託しています。つまりあなたの会社がこれから「コンテンツSEO」に挑む場合、競争相手となるのはプロのコンサルタントやライターが作り上げた記事なのです。

似通ったキーワードで掲載順位を戦う競合他社のサイトに勝つには、次のような品質の高さが求められます。

  • 専門性が高い
  • 情報量が多い
  • 表やイラスト・写真等での説明がわかりやすい
  • 訪問者が読みやすい文章
  • Googleロボットが認識しやすい構造になっている
  • キーワード(ビッグキーワード・スモールキーワード)が適切に、複数回頻出している

今までWebマーケティングに携わってこなかった人がコンテンツ制作を始める場合、まず「SEO向けのコンテンツの作り方」や「消費者のコンテンツへのニーズ」等を学ぶところから始めなくてはなりません。

社内制作の場合、「コンテンツSEOを始めるぞ!」と言っても、すぐには取り掛かることができないのです。

制作にかかる時間と手間は?

一般的にコンテンツSEOでは「より情報量が多い記事」が有利であるとされています。もちろん情報密度も大切なのですが、端的に「文字数が多い記事」は有利となりやすいというわけです。

例えば同じ「春の植物の育て方」という記事の場合、600字程度でサラッと書いてある記事よりも、3000字~5000字を使って様々な植物の育て方に言及をしている記事の方が関連キーワードも多く、「役立つ記事」と判断=上位表示されやすくなります。

つまりコンテンツSEOを自分で行う場合「3000字~5000字以上の記事」を「ある程度の数で」準備する必要が出てくるのです。

  • 長文の執筆(基本的な文章の書き方+構成力)
  • 写真やイラスト・動画等の準備
  • 更新作業

SEO向けのコンテンツ制作を自社・自店舗で行う場合、担当スタッフはこれらすべてを行わなくてはなりません。5,000字とは原稿用紙で言うと13枚弱。「本業の片手間に作る」というのが難しそう…と判断をする人も多いのではないでしょうか。

5.SEO対策は一度やれば終わり?

違います。内部SEO対策・コンテンツSEO等も、ユーザーの動き等をチェックしながら定期的に施策を変えていく必要があります。またコンテンツSEOは、原則として毎週・毎月の更新が必要です。

長期的な取り組みが必要

SEOは「一回やったら爆発的に効果が出る!」というものではありません。流入が増えたキーワードとそうでないキーワード、ウケの良いページはどれか等を見ながら、的確に対処を切り替えていくのが本来の「SEO対策」です。

コンテンツは「連載」

例えばコラムや図鑑等のコンテンツを置いておいても、更新がなければ内容を読み切った読者は再訪してくれなくなります。反対に週1回、月に2回といった定期更新があれば、それを楽しみとするリピーターも増えることでしょう。

少しずつでも情報量を増やしていくことは大切です。またサイトが定期的に更新され、活気がある状態の方が上位表示に繋がりやすくなります。

おわりに

SEO対策は、無料ツールや初心者向けの方法もあることから「誰でもできる対策」と勘違いされることも多いようです。しかし「結果を出すSEO」を誰もが自分で行えるかというと、残念ながらそういうわけでもありません。

のんびりとやっていく個人サイトであれば、自分なりに手探りでSEO対策を行っていくのも良いでしょう。しかし競合が多い企業サイト・店舗サイトの場合、SEOで手探りをしているうちに他社サイトが「1位表示」「業界1位」に君臨してしまい、追走すら難しくなるケースも多く見られます。

SEOを自分で行うのか、多少コストをかけても外注をするのかについては、「とにかく費用面を重視するのか、得られる結果と効率を重視するのか」でも変わってくるところです。企業・店舗のWebマーケティングの場合には、社内でよく相談することをおすすめします。

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